“くじ引き”の相模原市議選、全10万票再点検 異議受け

当選くじを持った手を掲げる今宮氏(右)と、落選した松浦氏=4月8日午前4時半ごろ、相模原市南区の市総合体育館

 4月の相模原市議選中央区選挙区でくじ引きの末に落選した松浦千鶴子氏の異議申し立てを受け、県選挙管理委員会は21日、同選挙区の全投票の再点検を行った。県選管職員ら約50人が投票された10万6930票を1枚ずつ確認した。

 県選管は今後、複数の票について有効・無効の扱いを検討し、見解を今月中にも開かれる県選管臨時会に提示。県選挙管理委員との議論を経て、早ければ9月10日の県選管定例会で結論を出したいとしている。

 同市議選中央区選挙区では、最後の議席を巡って松浦氏と今宮祐貴氏の得票数が同数で並び、公職選挙法の規定に基づいてくじ引きが行われ、今宮氏が当選していた。

 松浦氏は無効となった「まつうらちかこ」「まつうらちか子」と書かれた複数の票が自身に投じられた票であると主張。市選管の異議申し立て棄却決定を不服とした松浦氏の審査申し立てを受け、県選管はすべての票の再点検を行うことを決定していた。この日の再点検には、松浦氏と今宮氏が立ち会った。

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