海老名市、返礼品ドラレコに申し込み殺到 あおり自衛策か

海老名市役所

 海老名市がふるさと納税の返礼品にしている市内企業製のドライブレコーダーの人気が急上昇している。社会的関心が高まっているあおり運転の自衛策として選ばれているとみられ、8月は22日時点で既に前年同月の6倍の申し込みがあった。市の返礼品事業による実収入も倍増する見通しという。

 返礼品のドラレコは、コンピューター周辺機器を扱うオウルテック(同市中新田)の製品。前年度から5種を採用し、本年度は3種を用意した。申込件数は4月から毎月、前年同月を上回り、8月までの累計で計677件と前年度の年間実績の8割に達している。

 ドラレコによる寄付額は既に3295万円と昨年度1年分に並び、市の寄付総額(1億900万円)の3割を占める。同社の担当者は「自社のブランドや製品を多くの人に知ってもらうよい機会になる」と喜ぶ。

 ドラレコ特需もあり、本年度の返礼品事業による市の実収入は、当初見込みの約5千万円から倍増の1億円程度となる見通しだ。市商工課は「あおり運転が社会的に注目される中、その対策として選ばれている側面があるのでは」と推測。不足が見込まれる返礼品代や送料などの事業費として4500万円を増額する一般会計補正予算案を今月末から始まる市議会定例会に提出する。

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