第33回全日本大学女子野球選手権第2日は24日、魚津市の桃山、天神山の両球場で1、2回戦5試合を行い、20大学19チームの熱戦が始まった。1回戦で県勢2チームは、富山大が10-1で桜花学園大(愛知)に快勝し、富山国際大・富山短大合同チームは2-10で皇學館大(三重)に六回時間切れで敗れた。 【関連記事18面、webunに写真7枚】
このほか、25日の2回戦に進んだのは上智大。ベスト8入りを決めたのは、日本体育大と園田学園女子大。
富山大の次戦は25日、桃山球場第2試合(午前11時開始予定)。対戦相手は関西大で、勝てば2年連続のベスト8となる。決勝は28日の予定。29、30の両日が荒天に備えた予備日となっている。
全日本大学女子野球連盟主催、北日本新聞社など共催。
■藤井の好投に打線爆発 富山大 抜群の制球力を見せ、無四死球、8奪三振で完投した富山大の藤井(2年)。身長146センチと小柄ながらストライク先行の強気の投球で観客を沸かせた。
一、二回は緊張から制球が定まらなかったが、三回から直球やカーブが決まるようになった。チームが二回表に2点先制し、勢いに乗ったことが大きかった。
小中高校と、県内の女子軟式野球チーム「BEENS(ビーンズ)」などで腕を磨いた。昨年は遊撃手で、投球練習を本格的に始めたのは6月から。4、5月は入部したばかりの初心者の指導に集中した。
そんな“教え子”の桃井(1年)が四回に二塁打を放つなど活躍。打線が爆発した七回は、林(2年)の二塁打で藤井自身もホームを踏んだ。「次も声を掛け合って楽しく野球がしたい」と2年連続のベスト8を狙う。
左翼手の酒井(2年)や遊撃手の嶋谷(1年)も好守でもり立てた。唯一の3年で主将の松本は頼りがいのある後輩に感謝し、「次戦も打線をつなぎたい」と笑顔を見せた。(新川支社・松下奈々)
■皇學館大に及ばず 富山国際大・富山短大チーム 富山国際大・富山短大の安打数は6本と、皇學館大を1本上回った。青井監督は「点差は開いたが、内容は良かった。よく成長した」と選手をたたえた。
部員が少なく、助っ人を呼んで、大会に出場した。3年は、投手で主将の鈴木と捕手の上田の2人だけで、1、2年生が多い。全員そろって練習できた日はなかったが、チームは結束していた。締まった守備を見せ、失策は一つだけだった。
「自分がぼろぼろ過ぎた」。試合後、責任を感じて泣きじゃくる鈴木に、上田や後輩が寄り添った。鈴木の3年間の努力と野球への熱い思いは誰もが知っていた。
「いいチームになった。ありがとう」。鈴木は涙をぬぐい、仲間を見つめた。
▽1回戦(桃山) 皇學館大(三重) 110260=10 100010=2 富山国際大・富山短大 (六回時間切れ) (皇)伊藤-渡部 (富)鈴木-上田 ▽二塁打 渡部(皇)川邊(富)
▽同(天神山) 上智大(東京) 1030130=8 0040101=6 愛知医療学院短大 (上)田崎、上月-吉野 (愛)井上、池田-堀塲 ▽二塁打 上月、北見、吉野(上)堀塲、河村、池田(愛)
▽同(同) 富山大 0210016=10 0100000=1 桜花学園大(愛知) (富)藤井-林 (桜)杉本、魚住、杉山-長尾 ▽二塁打 桃井、松本、石倉、林、山崎(富)上原(桜)
▽2回戦(桃山) 椙山女学園大(愛知) 00000 =0 30327x=15 日本体育大(東京) (五回コールドゲーム) (椙)柿本-太田佳 (日)山口、家弓-浅見 ▽本塁打 浅見(日)▽二塁打 小川(日)
▽同(天神山) 千葉商科大 0200000=2 011001X=3 園田学園女子大(兵庫) (千)小川-秋保 (園)中尾-日高 ▽本塁打 吉澤(千)▽二塁打 小川(千)森田2、中尾(園)