アマゾン火災を訴えるローラやブルゾンちえみ しかし無精査のフェイク写真拡散で真実がねじ曲げられていた

現在起こっている、ブラジルのアマゾンでの大規模火災。8月22日にタレントのブルゾンちえみさんが、そして23日にはタレントのローラさんがそれぞれ、ツイッターやインスタグラムで写真とともに無関心への警鐘を鳴らしたことが話題となっています。

ブルゾンさんは、『3週間経ってもアマゾン雨林の火災がおさまらない。地球全体の約20%の酸素がここから出されている。直接的に、今すぐ私たちに影響はないかもしれないが、間接的に、必ず、地球全体に、影響を及ぼす災害だ』と力強く言及。

フランスのwebサイト「リベラシオン」によると、マクロン大統領がポストしたのは【16年前に亡くなった写真家が撮影した写真】とし、2012年にはネット上で確認されたものだとしています。

同じくAFP通信も8月23日に【検証:アマゾン火災、無関係の写真がネットの怒りあおる】と報じ、無関係の写真のひとつとして、【シェア件数が特に多かった写真の一つに、息絶えたように見える赤ちゃんを抱くサルの写真がある。だが、この写真は2017年にインド人のカメラマン、アビナッシュ・ロディー(Avinash Lodhi)氏がジャバルプル(Jabalpur)で撮影したもの】と解説。ローラさんが投稿した猿の写真と一致することがわかります。

APF通信は他にも古い写真をあげて撮影時期などを解説。これにはツイッターで「アマゾンの森林火災、どれが本物でどれがデマかもわからん」「アマゾンの火災が気掛かりですが、デマの映像なども多いみたいなので引用しにくい」と困惑するユーザーがちらほら。

なかには、アマゾンの惨状を伝える善意のツイートがあり、

彼の元には「情報ありがとうございます。大変なことになっていますね。ただ(中略)今回の火災と関係のないものがあるようです。誰にでも関わることで正しいことを伝えるツイートですからこういうことも一緒に広まって欲しいと思います」とのコメントが寄せられ、それに対して彼は「SNSをやる以上そこも気をつけないといけないところですね。情報共有ありがとうございます」とレスポンスしていますが、AFPの記事と照らし合わせると、まさに関係のない写真だったのです。

同様に、「アマゾンの80%は燃えていません! 火災の発生件数が前年比80%増です。(中略)発信はいい事。だけど、フェイクニュースで人を煽るのは良くない!」とのツイートについた写真は、AFPの記事に“古い写真”として指摘があったものでした。

「有名人が発信すると無条件に信じてしまうのが人の性ですが、ローラさんの場合、おそらく関係者のほとんどは“これ、本当かな?”と懐疑的に見ています。彼女は昔からセレブの発信を条件反射的に鵜呑みにする癖があり、中身を精査しないところがあります。以前、雑誌撮影時に『ローラはオーガニックのものしか受け付けない』とのお達しがあったことで、スタッフが有機栽培のケータリングを探し奔走。しかしのちに事務所関係者から『実際にオーガニックじゃなくても、それっぽければなんでも大丈夫』と言われた……という話もありますしね」(週刊誌記者)

アマゾンで森林火災が起こっていることは事実ですが、特に影響力のある有名人は、明確なソースが判明してから拡散を考えていただくか、『※写真はイメージです』の一文を添えてほしいものです。(文◎じゅる王)

© TABLO