高岡大和きょう25日閉店

 高岡大和(高岡市御旅屋町)は25日、82年の歴史に幕を下ろす。戦前戦後を通じ、高岡市をはじめ県西部の商業のシンボルとして親しまれ、にぎわいの中心だった。閉店により、県内の百貨店は富山大和(富山市総曲輪)の1店舗となる。

 高岡大和は1937年、丸越高岡店としてオープン。合併により43年に大和となった。94年に現在の場所の隣接地にあった旧店舗から、再開発事業で完成した御旅屋セリオへと移った。97年2月期をピークに売り上げの減少が続き、大和(金沢市)が収益の改善が難しいとして4月に閉店を発表した。

 閉店により、セリオには広い空きフロアが生じる。運営会社のオタヤ開発や市は、再生に向けて公益施設などを入れる方向で検討している。

 大和によると、従業員59人の雇用は他店で維持する方針だったが、通勤時間が長くなることや家庭の事情を理由に約半数が退社を申し出た。残りは富山大和に異動となり、一部は9月11日にセリオ1階にオープンするサテライトショップに配属される。相談があれば、退社希望者の再就職を支援しているという。

 最終日の25日は午後6時半まで営業する。 

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