黄金世代のニューヒロイン 女子ゴルフ初Vの淺井、小杉CCで才能開花

昨年9月の日本女子プロゴルフ選手権で、キャディーに笑顔でパターを手渡す淺井=小杉CC

 25日に神奈川県で行われた女子プロゴルフのCATレディース最終日でツアー初勝利を決めた淺井咲希は、不思議な縁で所属先に選んだ小杉カントリークラブ(CC)で才能を開花させた。女子プロ黄金世代の中から県ゆかりのニューヒロインが誕生し、県内のゴルフ関係者が喜びに沸いた。

 淺井が小杉CCに所属したきっかけは2017年に同CCで行われたプロテスト。不調にあえいでいた中で「一度だけ」と受けたプロテストだった。練習ラウンドを一緒に回った同CCの森永政義社長(73)から高い評価を受け、合格後、所属プロにと打診を受けた。

 普段は出身地の兵庫で練習するが、合宿などで年数回、富山でプレーする。昨年9月に同CCであった日本女子プロ選手権では、所属コースの選手としての誇りを胸に、レギュラーツアー初の予選通過を果たして飛躍へのきっかけをつかんだ。

 この日は同CCスタッフ3人が現地で観戦し、吉田清男副社長(71)は「最終日も崩れずに首位を守る精神面の強さを感じた」。富山で吉報を待った林維史(ただし)総支配人(56)も「うれしいのひと言」とクラブ初となる所属プロの優勝を喜んだ。

 同じプロテストで合格した勝みなみや、日本勢42年ぶりのメジャー制覇を果たした渋野日向子ら黄金世代と呼ばれる1998年度生まれの一人。県ゴルフ連盟の若宮春樹常務理事(66)は「黄金世代の一人が富山のゴルフ場に所属しており、しかも、優勝まで果たしたことは非常にうれしい」と話した。

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