魚津漆器まる分かり 歴史や手入れ小冊子に 長岡造形大2年泉さん(魚津出身)

魚津漆器を紹介する小冊子を手にする(左から)泉さんと鷹休さん

 魚津漆器の魅力をまとめた小冊子を、長岡造形大造形学部視覚デザイン学科2年の泉南緒(なお)さん(20)=魚津市本江出身=が作った。若い世代にも親しみやすいように写真とイラストを多用し、歴史や手入れの方法を分かりやすく伝える。交流のある魚津漆器の職人、鷹休雅人さん(50)=同市中央通り=は首都圏の大学生に配布するなど、PRに早速活用している。 (新川支社・松下奈々)

 泉さんは桜井高1年の時、放送部のアナウンス作品制作で魚津漆器に着目し、鷹休さんを取材した。この作品で全国高校総合文化祭の県大会3位に入賞し、全国の舞台で発表した。

 今回は、地元をテーマにした大学の課題制作で、再び魚津漆器を取り上げた。小冊子はA5判で、表紙を含めて8ページ。「うおづしっき まるわかりぶっく」と題し、ポップなデザインに仕上げた。丈夫・安価・実用的といった特徴、黒漆と朱漆のグラデーションを蜃気楼(しんきろう)に見立てた技法「蜃気楼塗り」、歴史など幅広い情報を盛り込んだ。

 鷹休さんは今月、魚津市の事業で市内を訪れた明治大などの学生らに小冊子を配り、自身が営む鷹休漆器店(同市中央通り)にも置いた。泉さんは「魚津漆器を気軽に楽しんでもらえるように心掛けて作った。役に立つならどんどん活用してほしい」と話した。

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