“G”の視点で見た人間描く モットーは「一生懸命バカを演る」 劇団ラニョミリ、9月公演

20周年記念公演に向けて稽古に励む出演者(劇団ラニョミリ提供)

 ゴキブリの視点から人間の身勝手さを描いた創作劇「三億年クリーパーR」の公演が9月6~8日、川崎市幸区のラゾーナ川崎プラザソルで開かれる。川崎を拠点に活動する「劇団ラニョミリ」が旗揚げ20周年の節目に企画。大爆笑を誘いつつも最後に少しだけ考えさせられるエンターテインメントで、社会にあふれる「差別」を問う。

 「一生懸命バカを演(や)る」をモットーに、1999年に設立されたアマチュア劇団。現在の主要メンバーは6人ほどで、平日の夜間や週末を中心に稽古に励んでいる。

 三億年クリーパーRは旗揚げ公演で披露した作品のリメーク版で、2004年以来3度目の上演となる。主人公はゴキブリで、彼らからすると人間から嫌われる行為自体が「いわれのない差別」。物語はそんなゴキブリからの目線で展開されていく。

 同劇団は「前回公演時には話題となっていなかったヘイトスピーチや性的少数者(LGBTなど)に対する差別に一石を投じられるのではないか」と話し、来場を呼び掛けている。

 6日は午後7時半、7日は午後2時と同7時半、8日は午後2時から開演。大人3千円。高校生以下千円。65歳以上は500円。申し込み・問い合わせは、同劇団電話090(6304)6207。

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