ファミリーでも気軽に!ロープウェイで行ける山集めました【北日本】 山頂からの景色を見てみたい!でも、時間がない、体力が心配、すぐに頂上まで行けたらなぁ…。それならロープウェイ登山はいかがですか?山の中にはロープウェイを使って”時短”できる山もいくつかあるんです。ハードルを下げて山と触れ合うのも登山の楽しみ方のひとつ。今回は、そんなロープウェイ登山ができる北海道と東北の山をご紹介します!

ロープウェイを使って山を楽しもう!

「登山は疲れる」「時間がない…」「子どもの体力が心配…」そんな思いから山をあきらめていませんか?

そんな人たちの強い味方になってくれるのがロープウェイ

ロープウェイを利用すれば気軽に山を楽しむことできるので、体力に自信がない人にも、観光のついでに山の空気を味わいたい人にもおすすめなんです。

ロープウェイ登山の注意点

ちょっとでもラクして登りたい!という人にはロープウェイはありがたい存在です。
しかし、気軽に山に行けるからといっても、これも立派な「登山」だということを忘れてはいけません。いくつか注意すべき点を紹介します。

標高の違い

山の気温は標高が100m高くなると0.6℃下がるといわれています。
旭岳のロープウェイを例に挙げましょう。旭岳ロープウェイの出発地点「旭岳温泉駅」の標高は1,100m。到着地点の「姿見駅」の標高は1,600m。実に500mの標高差です。
つまり、約5℃の気温差があるということになります。5℃違うと予想以上に肌寒いので防寒具を忘れずに準備しましょう。

山によっては、ロープウェイの終着地点から本格的な登山道だったり、ハイキングコースだったり様々です。
登山靴が望ましいのですが、観光で訪れたとしても最低限スニーカーで行きましょう。
すべる危険性があるので底のすり減っていないものを。サンダルやヒールはもちろんNG

その他の注意点

ロープウェイには運行時間があるので最終のロープウェイの時刻や運行間隔の確認は必須。
また、リュック等、両手が使える状況で行くことが望ましいです。さらに、クマよけの鈴があれば安心。

【北海道】ロープウェイ登山おすすめ4選

北海道の雄大な景色も、ロープウェイを使えば気軽に上から眺めることができます。ロープウェイからの景色も壮大なので、最初からワクワクすること間違いなし!

北海道のテッペンへ!旭岳(あさひだけ)

  • 標高: 2,291m
  • 所在地: 北海道東川町
  • 体力レベル: ★~★★★
  • 難易度レベル: ★~★★★

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言わずと知れた北海道一の標高を誇る百名山。百名山に登録されているのは「大雪山」となりますが、これは単体の山ではなく総称で、旭岳が大雪山の最高峰となります。
現在も大地の息遣いが感じられる噴煙の上がる活動中の火山です。

ロープウェイは一気に標高1,600mまで上がってくれます。ここから旭岳頂上までは約2時間。急登もある火山礫の荒々しい登山道をクリアすると北海道一の高さからの景色を満喫できます。
姿見駅周辺には、旭岳を映す姿見の池を中心とした2km弱の散策路もあり、こちらもおすすめです。

【営業時間】06:30〜17:30(平日)
【料金(往復)】大人/1,900円、小人/950円
【所要時間】約10分

大雪山旭岳ロープウェイ(公式ホームページ)

▼旭岳の詳細はこちら

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「神々の庭」の入り口!黒岳(くろだけ)

  • 標高: 1,984m
  • 所在地: 北海道上川町
  • 体力レベル: ★~★★★
  • 難易度レベル: ★~★★

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黒岳は旭岳と同様、「大雪山」の一部。大雪山はアイヌの人々から「カムイミンタラ(神様の遊ぶ庭)」と呼ばれていました。
山頂からは大雪山を構成する山々を一望でき、まさに神が集うにふさわしい広大な世界が広がります。また、黒岳は日本一早い紅葉を楽しめることでも人気があります。

ロープウェイの区間は層雲峡温泉街(標高670m)から5合目(標高1300m)まで。そのあとのリフトを使えば一気に7合目(標高1,500m)まで行くことができます。
7合目から山頂までは約1時間。ロープウェイからは層雲峡温泉を眼下に、そして前には北大雪のダイナミックな山々も堪能できますよ!

【営業時間】06:00〜18:00
【料金(往復)】大人/2,400円、小人/1,200円
【所要時間】約7分

大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイ(公式ホームページ)

▼黒岳の詳細はこちら

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道都札幌を一望!藻岩山(もいわやま)

  • 標高: 531m
  • 所在地: 北海道札幌市
  • 体力レベル: ★~★★
  • 難易度レベル: ★~★★

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藻岩山の標高はそれほど高くないですが、山頂からは札幌の街を一望できるとあり、年中多くの人が訪れる人気の山。
山の北側には、モイワナズナ、モイワシャジン、モイワランなど、この山の名前が付いた植物も見られる原生林が広がり、国の天然記念物にも指定されています。

ロープウェイは途中の「もいわ山中腹駅」までですが、ここから山頂まではミニケーブルカー「もーりすカー」で行くこともできます。
登山気分を味わいたい方は山頂までは徒歩で行くのもおすす。また、行きはロープウェイ、帰りは整備された5本の登山道を使ってハイキングという楽しみ方もできますよ。

【営業時間】10:30〜22:00
【料金(往復)】大人/1,100円、小人/550円
【所要時間】約5分

札幌もいわ山ロープウェイ(公式ホームページ)

▼藻岩山の詳細はこちら

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夜景もいいけど昼もおすすめ!函館山(はこだてやま)

  • 標高: 334m
  • 所在地: 北海道函館市
  • 体力レベル: ★~★★
  • 難易度レベル: ★~★★

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函館山は牛が寝そべっている姿に似ていることから「臥牛山(がぎゅうざん)」と呼ばれ、市民からも慕われている山。
山頂からは函館市街や海、そして反対側には遠く本州を望む津軽海峡を眺める広々とした景色を満喫できます。

函館山ロープウェイといえば夜景を想像される人も多いのでは。しかし日中の景色も負けてはいません!
函館山は軍事要塞として一般人の立ち入りが半世紀ほど制限されていたため、自然も豊か。行きと帰りのどちらかにロープウェイを利用して、景色と自然を一度に楽しむのもおすすめです。

【営業時間】10:00〜22:00
【料金(往復)】大人/1,280円、小人/640円
【所要時間】約3分

函館山ロープウェイ(公式ホームページ)
函館山ハイキングコースマップ

【東北】ロープウェイ登山おすすめ4選

東北の山は「奥深い」というイメージの方も多いかもしれませんが、ロープウェイを利用すれば気軽に登れる山もいくつかあります。神秘の山で自然のパワーをもらって、心も体もリフレッシュしましょう。

点在する湿原も魅力!八甲田山(はっこうださん)

  • 標高: 1,584m
  • 所在地: 青森県青森市、十和田市
  • 体力レベル: ★★~★★★
  • 難易度レベル: ★★~★★★

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八甲田山は日本百名山にも登録されている名峰。しかし、八甲田山という単独の山ではなく、八甲田大岳を最高峰とする山々の総称です。
大岳に至る道や大岳山頂から見る景色は雄大で、青森市街はもちろん、数々の湿原、そして遠くには北海道まで眺められる絶景が楽しめます。

「山頂公園駅」は標高1,300mで、ここから大岳までは2時間半の道のり。八甲田山の「田」は「田代(湿原)」が由来なのだとか。
山頂公園駅からはこれらの湿原をめぐる遊歩道「八甲田ゴールドライン」が整備されており、湿原巡りや高山植物も気軽に楽しめます(長靴の無料貸出あり)。

【営業時間】09:30〜16:20
【料金(往復)】大人/2,000円、小人/700円
【所要時間】約10分

八甲田ロープウェイ(公式ホームページ)

▼八甲田山の詳細はこちら

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お釜も気軽に!蔵王山(ざおうさん)

  • 標高: 1,841m
  • 所在地: 宮城県蔵王町、山形県山形市
  • 体力レベル: ★~★★
  • 難易度レベル: ★~★★

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天候条件によって色が変わり「五色沼」とも呼ばれる「蔵王のお釜」で有名な蔵王山も日本百名山のひとつ。
熊野岳を最高峰とする蔵王連峰の総称で、秋の紅葉はもちろん、点在する沼やコマクサの群生地など、楽しめるバリエーションが豊かで、初心者から経験者まで満足させてくれる山です。

ロープウェイは山麓線と山頂線に分かれており、山麓線の「樹氷高原駅」からリフトに乗れば、有名な「いろは沼」を散策できます。
「樹氷高原駅」から山頂線に乗り換え、到着駅の「地蔵山頂駅」から熊野岳を越え、お釜が見られるスポットまでは約2時間。

【営業時間】08:30〜16:45
【料金(往復)】大人/2,800円、小人/1,400円
【所要時間】約17分

蔵王ロープウェイ(公式ホームページ)

▼蔵王山の詳細はこちら

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花も紅葉も楽しめる!安達太良山(あだたらやま)

  • 標高: 1,700m
  • 所在地: 福島県二本松市、郡山市、大玉村、猪苗代町
  • 体力レベル: ★~★★
  • 難易度レベル: ★~★★

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日本百名山、花の百名山にも指定されており、6月中旬ごろから本格的にミネズオウやイワカガミなどが見られる花のシーズンが始まります。
また、秋は赤や黄や緑の色とりどりのコントラストが圧巻。頂上からは磐梯山や飯豊連峰を見渡せる360°のパノラマが登山客の目を楽しませてくれます。

標高1,350mの山頂駅から安達太良山の山頂までは1時間半ほど。山頂から少し歩けば、この山が火山であることを教えてくれる爆裂火口跡「沼の平火口」があります。
山頂駅は薬師岳の山頂で、「薬師岳パノラマパーク」に続く遊歩道も整備されており、ここから見る安達太良山も見事です。

【営業時間】08:30〜16:30
【料金(往復)】大人/1,700円、小人/1,300円
【所要時間】約10分

あだたら山ロープウェイ(公式ホームページ)

▼安達太良山の詳細はこちら

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冬は樹氷も!森吉山(もりよしざん)

  • 標高: 1,454m
  • 所在地: 秋田県北秋田市
  • 体力レベル: ★~★★
  • 難易度レベル: ★~★★

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花の百名山でもあり、赤や紫、黄に白…いろいろな色を一度に楽しめるのも森吉山の魅力。秋は紅葉、冬はスキーや樹氷も。
森吉山に着くまでも高山植物が咲くお花畑をはじめ、日本海や男鹿半島を眺められる展望台や湿原とお楽しみスポットがあるので、飽きずに登山を楽しめます。

冬にはスキー客を乗せるゴンドラで標高1,167mの山頂駅に向かいます。そこから山頂までは約1時間40分。
冬には山頂駅から徒歩5分の場所に遊歩道が整備されており、1周約30分で圧巻の樹氷の鑑賞が可能です(スノーシュー・かんじき無料貸出あり)。

【営業時間】10:30〜16:00
【料金(往復)】大人/1,800円、小人/800円
【所要時間】約20分

阿仁ゴンドラ(森吉山阿仁スキー場公式ホームページ)

▼森吉山の詳細はこちら

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ロープウェイ登山で山をもっと身近に!

ロープウェイを使えば標高が一気に高くなるだけでなく、テンションも高くなること間違いなし。
ロープウェイ登山は、山を身近に感じられる選択肢のひとつ。体力と時間を節約しながら山に触れ合えるロープウェイ登山にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

【登山時の注意点】
・登山にはしっかりとした装備と充分なトレーニングをしたうえで入山してください。足首まである登山靴、厚手の靴下、雨具上下、防寒具、ヘッドランプ、帽子、ザック、速乾性の衣類、食料、水など。
・登山路も複数あり分岐も多くあるので地図・コンパスも必携。
・もしものためにも登山届と山岳保険を忘れずに!
・紹介したコースは、登山経験や体力、天候などによって難易度が変わります。あくまでも参考とし、ご自身の体力に合わせた無理のない計画を立てて登山を楽しんでください。

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