日体大と武庫川女子大で決勝 魚津・全日本大学女子野球

日本体育大―大阪体育大 7回に本塁打を放ち生還した日本体育大の小坂井らを笑顔で迎えるベンチ=桃山球場

 第33回全日本大学女子野球選手権第5日は27日、魚津市の桃山球場で準決勝2試合を行った。武庫川女子大(兵庫)が初めて決勝に進出し、日本体育大(東京)も2年ぶりの決勝進出を決めた。

 武庫川女子大は完投した投手徳山が相手打線を抑え、8-2で東京女子体育大を破った。日本体育大は七回に12得点の猛攻を見せ、17-4で大阪体育大に圧勝した。

 武庫川女子大の村上更沙主将は「挑戦者の気持ちで臨み、自分たちの野球をする」、日本体育大の吉川日菜子主将は「絶対に勝てると信じて流れを引き寄せたい」と、それぞれ決勝に向けて意気込みを語った。

 28日は同球場で午前10時から3位決定戦、午後1時から決勝を行う。雨天が予想され、試合時間を変更する可能性もある。時間は同日朝に決める。

 全日本大学女子野球連盟主催、北日本新聞社など共催。

 ■大差で強豪倒し自信 武庫川女子大

 武庫川女子大は創部8年目にして、初めて準決勝の壁を越えた。相手守備の乱れを逃さず、安打に足を絡めて打線をつないだ。

 同点で迎えた二回、四球で出塁した走者を生還させるなど2点を追加。五回も谷川(3年)の二塁打などで2点を加え、六回には奴賀(同)の二塁打などで3得点し、点差を広げた。守っては、徳山(同)が完投し、相手強力打者の小泉(同)に本塁打2本を打たれても、安定した制球で後続を抑えた。

 魚津での最高順位は4位。昨年と一昨年、準決勝の舞台で敗れた東京女子体育大を破っただけに、主将の村上(4年)は「自分たちの野球で勝てた」と自信を深めた様子だ。

 決勝の相手は、一昨年まで5連覇していた日本体育大だ。田中新治郎監督は「相撲でいうと、横綱の胸を借りるような気持ち。富山の朝乃山のように、堂々と挑みたい」と意気込んだ。(新川支社・松下奈々)

 ▽準決勝(桃山)

日本体育大(東京)   00140012=17   0130000=4 大阪体育大(大阪)

(日)戸田、山口、櫻井、家弓-浅見 (大)中村、福井-山根礼、多久 ▽本塁打 小坂井(日)山根礼(大)▽三塁打 高村(日)▽二塁打 浅見2(日)

 【評】日本体育大が七回に12得点し、2年ぶりの決勝に進んだ。先制を許したものの、四回に高村の適時三塁打で流れを引き寄せた。七回には小坂井の中越え本塁打もあり、打線が爆発した。戸田、山口、櫻井、家弓の継投で相手を封じ込めた。

 大阪体育大は二回に先制し、三回に山根礼の中越え本塁打で一挙3得点したが、その後は打線が振るわなかった。(松下)

東京女子体育大(東京)   1000001=2   120023×=8 武庫川女子大(兵庫)

(東)室井、山崎、藤澤-五十嵐 (武)徳山-谷川 ▽本塁打 小泉2(東)▽二塁打 小泉、伊藤(東)谷川、奴賀(武)

 【評】武庫川女子大は完投した徳山を打線が援護。好機を確実に得点につなげ、2年連続準優勝の東京女子体育大を大差で破った。徳山は安定した制球が光った。打撃は長打こそ少なかったものの四死球も絡めて打線をつなぎ、得点を重ねた。

 東京女子体育大は小泉が本塁打2本、二塁打1本と活躍。伊藤も二塁打を放ったが、その後が続かなかった。(松下)

日本体育大―大阪体育大 3回裏大阪体育大2死一、二塁、本塁打を放つ山根礼=桃山球場
武庫川女子大―東京女子体育大 6回裏武庫川女子大1死二、三塁、8点目のホームを踏む泉水=桃山球場
武庫川女子大―東京女子体育大 7回表東京女子体育大無死、この日2本目の本塁打を放ち生還する小泉=桃山球場
日本体育大―大阪体育大 4回表日本体育大1死三塁、後続の適時打で生還する高村
武庫川女子大―東京女子体育大 完投した武庫川女子大の徳山
武庫川女子大―東京女子体育大 7回表東京女子体育大無死、2本目の本塁打を放った小泉を笑顔で迎えるベンチ

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