【横浜市、IR誘致表明】知事、林市長の決断を支持 方針転換は「違うと思う」

定例会見で記者の質問に答える黒岩知事=県庁

 横浜市がカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致を表明したことについて、黒岩祐治知事は27日の定例会見で、林文子市長の決断を支持する考えを重ねて強調した。「市長が明確に『やるんだ』と表明したから、基本的に支援していくというポジションは変わらない」と述べた。

 かねて「白紙」としていながら突然誘致に踏み切った林氏の姿勢に「市民を裏切った」との批判があることについては、「違うと思う。白紙は『今は決断するときではなく、検討している』と受け止めていた」と指摘。その上で「さまざまな情勢や状況を判断し、市の将来を考えて決断した」と擁護する姿勢を示した。

 ギャンブル依存症や治安悪化に対する市民の懸念が根強いことは「承知している」とし、「市長がしっかり説明して県民が納得できる形で進むことを期待している」と述べた。

 一方、一部で報じられた林氏が表明直後の執務室で資料を投げ飛ばすような振る舞いに波紋が広がっていることについては、「事実を確認していない」とした上で、「自分の部屋に入った後で、みんなの前でやったわけではない。それだけ大きな決断をされたことの証しかもしれない」と述べた。

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