コラボ「和蝋燭」が世界大会へ にっぽんの宝物GP

世界大会に出品する平安和蝋燭(にっぽんの宝物事務局提供)

 地方の優れた「食」を発掘する「にっぽんの宝物JAPANグランプリ2019」(7月・東京)の新体験部門で、準グランプリに輝いた長崎県の本多木蝋(もくろう)工業所(島原市)と熊崎養蜂(雲仙市)の「平安和蝋燭(わろうそく)」が、敗者復活枠で世界大会(9月5日・シンガポール)の出場権を得た。両事業所は「和の魅力を世界に広めたい」と意気込んでいる。
 同グランプリは全国千以上の事業者が地方大会を経て、調理、野菜加工、スイーツなど5部門で競った。5部門のグランプリと、準グランプリから抽選で選ばれた本県のコンビの計6チームが世界大会へ出場する。前回大会は甘酒を出品した南島原市の酒造業、吉田屋が最優秀賞を受賞した。
 本多木蝋工業所(本多俊一代表)はハゼの実を搾って和ろうそく原料の木蝋を生産。熊崎養蜂(熊崎利英代表)は雲仙市で採れたハチミツや蜜蝋(みつろう)を販売している。両事業所は6月22日に南島原市で行われた「島原半島の宝物グランプリ」で初めてコンビを組んだ。
 コラボ出品の平安和蝋燭は、平安貴族の生活をイメージ。本多木蝋工業所の和蝋燭に、熊崎養蜂の蜜蝋を外掛けした。
 本多さん(64)は「炎の揺らめき、その美しさを見てもらいたい」。熊崎さん(34)は「敗者復活で選ばれて驚いた。日本の伝統産業を知ってもらいたい」と話した。

初の世界大会出場を勝ち取ったメンバー(にっぽんの宝物事務局提供)

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