2期連続貿易赤字 県内19年上半期

 大阪税関伏木税関支署は27日、2019年上半期(1~6月)の富山県の貿易概況を発表した。伏木富山港(伏木港、富山新港、富山港)と富山空港を合わせた輸出額は前年同期比3.0%減の896億円、輸入額は14.6%増の1053億円となり、18年下半期から2期連続で貿易赤字となった。中国経済の減速により、同国向けの半導体製造装置や非鉄金属の輸出が落ち込んだ。

 6月までの統計のため、日韓関係悪化の影響は反映されていない。対韓輸出額は166億円(前年同期比7.2%増)、輸入額は83億円(14.5%増)。下半期への影響について、伏木税関支署は「現時点では見通せない」としている。

 品目別の輸出額は多い方から自動車が156億円(7.9%増)、非鉄金属が85億円(19.1%減)、ボタン・スライドファスナー類が68億円(8.2%減)。ロシア向けの中古車や韓国向けの炭素電極の伸びが大きかった。

 輸入額は非鉄金属が232億円(7.2%減)、木製品・コルク製品が75億円(22.5%増)、無機化合物が67億円(39.1%増)。木製品は製紙向けウッドチップが増加した。

 国別の輸出額はロシアが2期ぶりの1位で197億円。2位は中国、3位は韓国だった。輸入額は最大の中国が222億円、次いでマレーシアが184億円。マレーシアはウッドチップの増加に伴い、前年同期の5位から急浮上した。

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