旅の本質を射抜く!人と人の出会いが紡ぐ「大人の遠足旅」を体験ルポ【南会津】

日本のどこかで、たったの数日間のみ行われる、幻の野外レストラン「DINING OUT(ダイニング アウト)」を主催するONESTORY(ワンストーリー)が、また、新たな旅スタイルをプロデュースするというので、TABIZINEライターが早速調査に出動! それは、知られざる土地・南会津の魅力を肌で感じることのできる、「人が紡ぐ、前代未聞のツアー旅行」でした。前代未聞の旅スタイルとは? その、ディープな旅体験をたっぷりお届けします!

(C)ONESTORY

人と人の出会いが紡ぐ「大人の遠足旅」が心を射抜く

(C)Ayano Ishihara

あなたは、何のために旅をしますか?

人によって、旅の目的やスタイルは様々です。100人いたら、きっと100通りの旅の楽しみ方があります。そう、旅は「自由」だからこそ、いろいろな発見や経験ができるのです。

今回、ONESTORYが春夏秋冬で提案する「南会津ツアー」は、何ともディープな旅ツアー。それは、「人」がキーワードなんです。ざっくりまとめると、知られざる土地を、地元のキーパーソンが最大限にバックアップし、フル活用したローカル人脈で我々旅行者をもてなしてくれるというもの。

さあ、どんな旅が用意されていたのでしょうか!? その一部始終をレポートします!

南会津のキーマン「カフェ・ジーママ」のオーナー、五十嵐大輔氏に出会う

(C)Ayano Ishihara

リバティー会津で浅草から繋がっている福島県南会津市に到着後、まず訪れたのは、今回のイベントのファーストステージである「ランチスポット」です。舞台となるのは、今年で10周年を迎えた野外フェス「大宴会 in 南会津」の会場として知られる「会津山村道場」。

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「大宴会 in 南会津」は、昨年はチケットも完売し、今では子供から大人まで1000人以上の人が訪れる大イベントに発展した、地元民が誇る一大プロジェクトです。学校のような懐かしさのある「会津山村道場」の建物の廊下には、「大宴会 in 南会津」の10年の歴史が記されていました。その廊下をすり抜け目にしたのは・・・。

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「不思議の国のアリス」に出てきそうな、野外の昼食会場!

■「南会津ツアー -春-」のキーパーソン■

(C)Ayano Ishihara

何とも素敵なこの昼食を用意してくれたのは、地元にある「カフェ・ジーママ」のオーナーであり「大宴会 in 南会津」の発起人の五十嵐大介氏。聞けば、彼が今回の旅のナビゲーターだといいます。

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まずは、地産の食材を丁寧に選定して作ってくださった、ランチをいただきます。フレッシュで野菜の旨味が凝縮したサラダに、「カフェ・ジーママ」の看板メニューであるカレーも登場! よく煮込まれて口の中でほろほろと崩れ落ちる肉の旨味を感じながら、初めて出会う“旅の同志”との会話を楽しみます。

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食後には、五十嵐氏が一杯づつ丁寧に淹れてくれるジーママブレンドのコーヒーを、美しい自然の中で味わう。都会では絶対に味わうことのできない贅沢に、すっかり時間も忘れ、笑顔が溢れ出す。始めて会ったとは思えない旅の同志たちと打ち解けている・・・。“人見知りという”言葉を忘れさせるこの空間マジックはスゴイ!

和気藹々と昼食を楽しんだ後は、体を動かすアクティビティーが用意されているとか。

南会津を周遊!プロが案内する「サイクリングツアー」

(C)Ayano Ishihara

腹ごしらえが済んだら、アクティビティーを楽しみましょう。ここでは、五十嵐氏から紐解いた人脈でつながったサイクリングのプロ、野田雅之氏にバトンタッチ! 野田氏は、趣味でサイクリングを始め、全国津々浦々、サイクリングイベントに参加していたといいます。

約10年前にたまたま訪れた南会津でのサイクリングの魅力に取り憑かれ、3年前に移住を決意。独自にツアーイベントを開催するなど、地域創生に一役買っている中心人物のひとりです。

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今回は、野田氏が先導する秘密のサイクリングルートを体験します。ちなみに、電動自転車を使用するため、体力に自信のない筆者でも安心して参加できましたよ(笑)。

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美しい自然の中、心地よい風を肌で感じながら自ら歩み寄る自転車旅は何とも心地良く、童心に戻ったような無邪気な笑い声を携えながら、皆でタイミングを合わせて進んでゆきます。

途中、いくつかのスポットに立ち寄ります。

(C)Ayano Ishihara

まずは大自然の中に凛と立つ「熊野神社」。自然の風や音と触れ合いながら、美しい時間を過ごします。

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次に立ち寄ったのが、様々な品種のリンゴを育てる「赤井りんご園」。

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赤井リンゴ園の赤井庄八さんから、品種の違いや育てる上での苦労話など、普段、出来上がったりんごをスーパーで手に取る私たちには想像できないような、リアルなお話をお聞きしました。

アスパラってどうやってできるの!?「初めての収穫体験」

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バスで移動し次に向かった先は・・・アスパラ農園! アスパラがどう育てられているか、それを知っている人って、実は少ないんですよね。

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ここでは、家族でアスパラ農園を経営する湯田夫妻が出迎えてくれました。

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ビニールハウスの中に入ると・・・びっくりする世界が広がっていました! 「アスパラって、地面から生えていたんだ!」。初めてその光景を目にする体験者たちは、驚きを隠せませんでした。

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よーく見ると、青々としたアスパラがたくさん生えています。

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湯田浩史さんに刈り方のポイントを教えていただきながら、それぞれ収穫体験を。

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みんなで収穫したアスパラは、今夜のディナーで登場するとか!?

ローカルと交流を深める「ミニ大宴会」を特別開催!

(C)Ayano Ishihara

ホテルにチェックインし、少しクールダウンしたところで、ディナー会場へ向かいます。今回の旅の目玉ともいえる「ミニ大宴会」とは、五十嵐氏が行う野外フェス「大宴会 in 南会津」の打ち上げを再現しようという試み。私たちのために開いてくださるとのことで、期待値が高まります。

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会場となったのは、地元でバー「マウンテンブルーイング」を経営する関根健裕氏の敷地内。地元で製材所を営む傍ら、ビール好きが高じてビールを作り出してしまったとか。オリジナルの地ビールや、関根氏が世界中から選りすぐったビールが揃うのも魅力的。この日は、お料理に合わせてペアリングも提案してくれました!

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ディナーは、祝いの席ではじめに振る舞われるという「つゆじ」からスタート! 心が温まる料理は、五十嵐さんのお母様作。嬉しいですね。

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それから、新鮮野菜をふんだんに使用したフレッシュなサラダ。こちらは、五十嵐さんのお店で働いた経験を生かし昨年自身のイタリアンレストラン「トポリーノ」をオープンさせた舟木久実子氏の手料理。

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そして、炭火で焼いてくれた会津地鶏のソーセージなど、東京ではなかなかお目にかかることができない郷土料理が次々に登場!

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しっかりと味付けされたにしんの山椒漬けのおつまみも最強です!

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関根氏が提供してくださった地ビールとも好相性です。

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さらに、自分たちで採集したアスパラも!

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都会でいただくのとは大きさも味わいも全く違います!みずみずしく、筋もなく、「本物の味わい」に誰もが感動した瞬間でした。

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終盤には、地元を代表する酒蔵のひとつである会津酒造の渡部裕高氏から差し入れも! 希少な日本酒が振舞われました。

次々と地元の方がジョインし、仲間に加わっていく。まるで大家族の親戚の集まりのように心温まる「ミニ大宴会」は、おもてなしの精神と愛に溢れた貴重な“夕食体験”でした。地産の食材の美味しさを引き出すプロが用意してくれた本当に美味しい手料理と、オープンマインドな仲間たちと一緒に囲む食卓。「こんなにも心に染みる、本当に美味しい食事って、何年ぶりだろう・・・?」そう思わせるほど、リラックスできた特別な時間をありがとうございました。

お腹も一杯になり、ほろ酔い気分で盛り上がったところで、二次会会場へと移動。皆さん眠くなるばかりか、より元気になっているようにも家事ます。この体力は、一体どこから・・・?

クライマックスは、レトロなカフェ「アルフィー」で!本音で夢を語る

向かった先は、地元民も「気になっていたけど入ったことがなかった!」という、なんとも怪しいムードを放つカフェ「アルフィー」。扉を開け、中に入ると・・・その賑やかな内装にびっくり!!

(C)Ayano Ishihara

壁のいたるところに昭和なポスターが貼られ、マスターの趣味嗜好が前面に打ち出された内装に! 自由が爆発した空間に、つい心が解放されます。

(C)Ayano Ishihara

お酒もいいですが、懐かしい“緑のドリンク”も豊富ですよ(笑)。ノンアルコールドリンクを片手に気づけば深い話をしていたり。未来に夢を抱いていた幼かった子供の頃のように、いい大人たちが、将来を語る。こんな自由で豊かな時間がもてるのも、旅のよさ。改めて、いつもと違う場所や、普段触れ合うことのないジャンルの人たちとの出会いの素晴らしさを感じました。

旅の醍醐味は、やっぱり「人との出会い」ですね。人に出会い、未知の世界の扉を開いてもらう。自分の目で見て心で感じる、そんな旅時間がここにはありました。この「前代未聞の旅ツアー」は、夏・秋・冬と続きます。ぜひ、皆さんも参加されてみてはいかがでしょうか。

南会津「秋」のツアーの詳細はこちらから

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