若水献上、健康長寿を祈る 首里城で美御水祭

 国頭村辺戸の若水を首里城に献上する伝統行事「美御水(ヌービー)の奉納祭」が27日、那覇市の首里城で行われた。王府の役人にふんした男性が、首里城正殿裏で待ち構えていた高級女神官の阿母志良礼(あむしられ)役の女性に若水を献上し、来る年の平和と御万人(うまんちゅ)の健康長寿を祈った。 行事は首里振興会やNPO法人首里まちづくり研究会などで構成する「首里城への若水献上役伝(えきでん)実行委員会」が主催した。戦前に途絶えていたが、1998年に行事を復活させた。当初は若水をバスで運んでいたが、昨年から国頭村辺戸から首里城まで人が走って若水を運ぶ「若水役伝」も再現している。首里城を訪れた観光客らは、厳かな儀式に見入り、写真や動画に収めていた。

© 株式会社琉球新報社