新幹線長崎ルート 佐賀知事 フル前提協議応じず 年内決着はないと見解

 九州新幹線長崎ルート新鳥栖-武雄温泉(佐賀県)の整備を巡り、佐賀県の山口祥義知事は28日の定例会見で、フル規格を前提とした協議には応じない考えを改めて示した。
 与党の整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(PT)は27日、同区間の整備方式について「フル規格が適当」とした与党検討委の基本方針を確認。来年度予算の概算要求に、着工に向けた環境影響評価(アセスメント)費の計上を見送ることも了承したが、今後の予算措置を目指して、佐賀県などと誠意を持って協議を重ねることを国に強く求めた。
 これに対し、山口知事は「もし(新幹線整備を)議論するならゼロから県も県民も県議会もしっかり議論する必要がある。県内で意見交換をした上で関係者と交渉していくプロセスが必要だ」と述べ、年内に決着はつかないとの見解を示した。

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