阪神・淡路大震災から25年、柄本佑が心のケアに奮闘した精神科医描くドラマに主演

NHK総合では柄本佑主演の連続ドラマ「心の傷を癒すということ」を来年1月18日(土曜午後9:00)にスタートさせる。阪神・淡路大震災の発生時に被災者の心のケアに奔走し、日本におけるPTSD(心的外傷後ストレス障害)研究の先駆者となった在日韓国人の精神科医・安克昌氏をモデルにしたドラマで、主人公の安和隆役を演じる柄本は「愚直に真っすぐ、安さんの人生を生きていこうと思います。頑張ります」と意気込んでいる。

安克昌氏は、自らも被災しながら手探りで多くの被災者の声に耳を傾けた精神科医で、震災1年後に臨床報告としてまとめた「心の傷を癒すということ~神戸…365日~」で第18回サントリー学芸賞を受賞。PTSD研究の先駆者となったが、志半ばでがんに倒れ、2000年に亡くなっている。

ドラマでは、ピアノの腕前はプロ級で、ジャズと読書をこよなく愛する“はにかみ屋”の和隆が、同じ在日の明るい妻・終子(尾野真千子)と出会い、子どもにも恵まれて心穏やかな日々を送る中で、阪神・淡路大震災が発生。精神科医としてできることは何かを模索する姿を描く。尾野のほか、濱田岳、森山直太朗、石橋凌、キムラ緑子、近藤正臣らが共演し、脚本は桑原亮子氏、演出は安達もじり氏が担当する。

10月から神戸市など関西近郊で撮影に臨む柄本は「現在、桑原亮子さんのホン(脚本)が3話まで手元にあります。桑原さんの描かれる登場人物は皆、文字という2次元の世界で3次元的に苦しんだり、悲しんだり、喜んだり、生き生きと躍動しています。そんな脚本に出会えたことに興奮しています。10月より安達もじり監督たちと共に安克昌さんを探す旅がいよいよ始まります」とストーリーに引き込まれ、撮影が待ちきれない様子だ。

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