【NEWS】THE NORTH FACE Sp.からタンパク質で作ったダウンジャケットが発売!【世界初】 限定50着!”タンパク質”から作られたジャケットが発売! 「THE NORTH FACE Sp.(ザ・ノース・フェイス エスピードット)」から、表地に”構造タンパク質”を使 […]

限定50着!”タンパク質”から作られたジャケットが発売!

「THE NORTH FACE Sp.(ザ・ノース・フェイス エスピードット)」から、表地に”構造タンパク質”を使用した世界初のジャケットが発売されることが決まりました。

THE NORTH FACE Sp.はTHE NORTH FACE(株式会社ゴールドウイン)とサスティナブルな新素材を開発するバイオベンチャー・Spiber社のコラボレーションプロジェクト。2015年のプロトタイプ開発、その後4年間の共同開発を経て耐久性・機能性などの課題をクリアし、このたび「MOON PARKA」として発売されます。

きになるスペックは?

MOON PARKAは、街中でもアウトドアスタイルでも幅広く着回せるダウンジャケット。

900FPの高品質ダウンを使用しており、さらに防水性・透湿性を兼ね備えています。耐水圧などの数値データは非公開ですが、THE NORTH FACEのSUMMITシリーズにも引けを取らないスペックで、ダウンジャケットの弱点である「濡れ」に対しても対応しています。パッカブルタイプではないのでザックに入れて持ち運ぶのは難しそうですが、麓のキャンプや散策、ライフスタイルの中で活躍しそうです。

構造タンパク質が持つ無限の可能性

通常、衣類の原料といえばポリエステルやナイロン、ウールなどが有名ですが、今回採用された原料は「構造タンパク質」。難しい言葉に聞こえますが、髪や爪、皮膚などと同じタンパク質の一種で、一般的な化学繊維のように石油などの化石燃料に頼らずに生成される素材です。

もともとゴールドウインとSpiberは地球環境に対する課題解決として、天然のタンパク質素材である蜘蛛の糸の再現と、アパレル製品への応用を目指して共同研究を開始していました。

天然の蜘蛛の糸はその非常に強靭な耐久性を持つ反面、水に濡れると大きく伸縮してしまう「超伸縮」が課題となっていました。超伸縮が起きる繊維をアウトドアウェアに使用すると、雨に濡れた時点で使えなくなることは明白で、強靭さを残しながらもこの超伸縮の要素を取り除くことが課題だったという同社。

この課題をクリアするため、なんと遺伝子の解析を進め、超伸縮を生み出すアミノ酸配列を特定。この特徴を排除するように遺伝子配列を新たに設計し、分子レベルで改良を繰り返すことで、水濡れによる超伸縮を起こさない、かつ強靭な素材を生み出すことに成功しました。

従来、Spiber社の生み出す構造タンパク質の素材は蜘蛛の巣に由来するとして「QMONOS(クモノス)」という名前がつけられていましたが、今回、多くの改良を経て、蜘蛛の糸の持つアミノ酸から大きく特徴が変わったことにより、より上位の概念である微生物の発行という製造過程の特徴に由来する「ブリュード・プロテイン」に名称が変更になりました。

タンパク質素材の醍醐味は「無限の可能性」

こうして生まれた構造タンパク質の最大の特徴は、アミノ酸の配列や紡糸プロセスを変えることで、優しい手触りにしたり、強靭さを増したりすることができること。カシミヤやナイロンに似せて様々な繊維の特徴を作り出せる、まさに無限の可能性を秘めているのがポイントです。実際、MOON PARKAに触れてみると、日常の中で使用するナイロン地のような感触で、これが構造タンパク質から生まれているというのは言われてもわからないレベルの完成度。インナーやアウターに求められるスペックのウェアを全てタンパク質素材でまかなえるのも、そう遠い未来の話ではありません。

本日18時より発売!

今回発売されるMOON PARKAのサイズはS/M/L/XL(ユニセックス)で発売価格は15万円と同スペックの他モデルに比べて約2倍。販売されるのは50着限定となっています。

現在は非常に高価なアイテムですが、同社によると2021年には量産体制が整い、価格帯も他のウール製品などに近づけていくことを検討しているそうです。

MOON PARKAの販売は8月29日の18:00から下記ページで購入申し込みを受け付け開始されます。

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