「神奈川から世界へ」相互協力へ連携 県と国連開発計画

SDGs推進へパートナーシップ締結した国連開発計画のアヒム・シュタイナー総裁(左)と黒岩祐治知事=パシフィコ横浜

 神奈川県と国連開発計画(UNDP)は29日、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の推進に向けて相互協力する連携趣意書を締結した。全国の地方自治体で初めて。今後、SDGs達成に向けた特別チームを立ち上げ、地域発の取り組みの成果を国内外に積極的に情報発信していく。

 同日、第7回アフリカ開発会議(TICAD)が開かれているパシフィコ横浜(横浜市西区)で締結式が行われ、UNDPのアヒム・シュタイナー総裁と黒岩祐治知事が連携趣意書にそれぞれ署名した。シュタイナー総裁は「より精力的に取り組み、ローカルレベルで実施していくことの重要性を示す重要な場だ」と強調。黒岩知事は「大きな責任を負ったと同時に、神奈川県から世界にどんどん発信していきたい」と意欲を見せた。

 SDGsは貧困や飢餓の撲滅、温暖化対策など17分野について国連が定めた2030年までの行動目標。県は政府が推進する「SDGs未来都市」と「自治体SDGsモデル事業」に都道府県では唯一選ばれており、黒岩知事が7月にニューヨークの国連本部を訪れた際にシュタイナー総裁と会談したことで今回の締結に至った。

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