薬都富山の技術PR 11月に県薬連・県がシンポ

 11月に富山市で日本初開催される医薬品査察当局の国際的な団体「PIC/S(ピックス)」の総会に合わせ、県薬業連合会(会長・中井敏郎東亜薬品社長)と県はシンポジウムを開く。県内医薬品メーカーが国際基準にのっとった薬の製造や品質管理に関する取り組みを発表。国内外から関係者が集う機会を捉え、薬都富山を発信する。

 薬の輸出には各国の許可が必要で、その審査を担うのが査察当局だ。日本の人口減少や薬価引き下げで売り上げの伸び悩みが見込まれる中、海外進出を目指す県内医薬品メーカーにとって、各国の担当者が集う総会は技術力をアピールする好機となる。

 ピックスの総会とセミナーが11月11日から5日間の日程で行われることを踏まえ、シンポジウムは10日に富山市のANAクラウンプラザホテル富山で開く。200人程度の参加を見込む。国内外の査察当局の担当者が講演。パネルディスカッションを行う。

 県薬連など全国の業界団体でつくる日本製薬団体連合会、国内医薬品メーカーで構成する日本製薬工業協会が協力する。

 ピックスには欧米やアジアの52組織が加盟する。日本の厚生労働省と医薬品医療機器総合機構(PMDA)は2014年に加わった。前回の総会は昨年9月に米シカゴで開いた。

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