カターレ逆転勝ち4戦ぶり白星 相模原に2-1

富山-相模原 後半、逆転のシュートを決める富山の大谷=県総合運動公園陸上競技場

 明治安田J3第21節は31日、5試合が行われ、カターレ富山(11位)は県総合運動公園陸上競技場でSC相模原(13位)に2-1で逆転勝ちし、4試合ぶりの白星を挙げた。通算成績は7勝8分け6敗で、7位に浮上した。

 富山は序盤から相手ゴールに襲い掛かった。前半12分、MF白石のクロスをフリーのMF佐々木陽が左足で合わせ、1分後にはFW平松が相手GKと1対1になったが、いずれも枠を外した。38分、相手にCKの流れからシュートを決められ、0-1で折り返した。

 後半も富山が主導権を握って攻め、15分にMF前嶋のクロスを白石が頭で合わせて同点に。迎えた37分、右サイドのスペースに抜け出したFW大谷が角度のない所からシュートを突き刺した。

 ハーフタイムには花火(北日本新聞社特別協賛)が打ち上げられ、約500発が夜空を彩った。

 次節は9月7日午後6時から、香川県のPikaraスタジアムでカマタマーレ讃岐と対戦する。

■ルーキー大谷 殊勲弾

 期待を集めるルーキーが試合を決めた。22歳の大谷が初先発で殊勲の決勝弾。両拳を握り締め、喜びを爆発させた。

 後半37分、右サイドに開いた高橋がボールを持った瞬間、大谷はトップスピードに乗って相手DFの裏へ抜けた。「繰り返し練習してきた」という素早い動き出しだった。タイミングよくパスを受け、マークを置き去りにして相手GKと1対1に。「ニアを狙ったけど少しずれた」というシュートはGKの股をすり抜けゴールに吸い込まれた。

 石川県白山市出身。金沢学院大4年だった昨季途中に特別指定選手として加入し、今季、正式に入団した。圧倒的なスピードを武器に練習試合で得点を量産してきたが、公式戦ではチャンスがあっても決めきれず「悔しい思いをし続けてきた」。ついに決めたプロ初ゴールはチームに4試合ぶりの勝利をもたらす貴重な得点となった。

 「彼の能力は誰もが認めている」と安達亮監督。既に大きな信頼を得ているスピードスターは「もっと点を決めて楽な試合展開にできるようにしていく」と自信をみなぎらせた。(社会部・久保智洋)

富 山 2 - 1 相模原   0(前半)1   2(後半)0

▽得点 【相】38分 平石 【富】60分 白石    82分 大谷 ▽交代 【富】38分 佐々木→高橋    65分 碓井→稲葉    88分 白石→安永 【相】65分 上米良→ギリェルミ    77分 末吉→千明    85分 伊藤→水野 ▽警告 【相】58分 大石    73分 丹波    88分 梅井 ▽シュート 【富】13【相】6 ▽観衆 5146人

富山-相模原 後半15分、同点ゴールを決め駆け出す富山の白石
サポーターと勝利を喜ぶ富山の選手たち

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