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地元の名産「多摩川梨」をPRしようと、川崎市とセレサ川崎農業協同組合(JAセレサ川崎)は8月28日、同市高津区のJR南武線武蔵溝ノ口駅改札前で展示・即売会を開いた。初めての試みで、用意した約250袋は30分足らずで完売。関係者は認知度向上に手応えをつかんでいた。
川崎区発祥の「長十郎梨」をはじめ、古くから梨の栽培が盛んな同市。市内の農産物では作付面積、収穫量とも最多となっており、「多摩川梨」としてブランド化している。
ただ、流通量が限られていることから、多摩区や宮前区など市北部の産地周辺では根強いファンがいるものの、市内全域ではまだ開拓の余地があるという。そこで、市の中央部に位置し、鉄道の結節点である同駅でPR活動を展開することにした。
この日は、甘み、酸味とも優れた「豊水」や肉質が柔らかく香り高い「幸水」など旬を迎えた川崎育ちの梨を販売。市内の直売所や梨園を紹介するコーナーも設置した。
午後4時の販売開始前から列を成し、想定以上の盛況ぶり。市農業技術支援センターの担当者は「こんなに大好きな人がいてくれてびっくり。今は北部が中心だが、南部に向けてさらにPRを強化していきたい」と話していた。