横浜市西消防署(同市西区戸部本町)が1日、開署100周年を迎えた。市民らに庁舎を開放して「消防防災ふれあいフェスタ」を開催。親子連れら約450人が訪れ、大正時代から地域の防火、救急の拠点として歩み続けた同消防署の節目を祝った。
起震車体験や市消防音楽隊による演奏など、多彩な催しを展開。はしご車の搭乗体験では、高さ30メートル近くまではしごを伸ばし、子どもたちの歓声が響いた。
レンジャー隊員が、ロープを素早く渡ったり、足場のない高所から降下したりする救助演技を披露。具だくさんですぐ食べられるつけ麺形式の「消防うどん」も用意され、好評だった。
宮川淳一署長は「地域に支えられ、期待されていることを実感した。先人が築いた歴史と伝統を受け継ぎ、地域一体でより強固な防火・防災体制をつくり上げていきたい」と話した。
同消防署は1919(大正8)年9月1日に、第一消防署として創設。関東大震災や横浜大空襲などの苦難に見舞われながら、移転や統廃合なしに100周年を迎えた全国唯一の消防署という。第二消防署として同じ日に創設された市中消防署も100周年を迎えた。