原発施設向け案件で実績、バオ・メタル(株)が破産

 バオ・メタル(株)(TSR企業コード:870584154、法人番号:8290001037336、福津市本木984、設立1994(平成6)年9月、資本金3000万円、福岡廉蔵社長)は9月2日、福岡地裁に破産を申請した。申請代理人は三浦邦俊弁護士(三浦邦俊法律事務所、福岡市中央区赤坂1-15-33、電話092-737-5885)。
 負債総額は債権者126名に対して約6億4000万円。

 各種鉄鋼構造物の設計や施工、製作、組立などを手掛けていた。原子力関連施設向け受注により2008年8月期には売上高約6億3000万円を計上。しかし、2009年8月期はキャンセル発生等から売上高は約4億9000万円まで落ち込んだ。以降も大口案件の先送りや2011年3月に発生した東日本大震災の影響による発注の見合わせなどで、2012年8月期まで年間売上高は4億円台で推移した。
 2018年8月期は、期中にクレームが発生して工場が約3カ月休止し、対応に追われ約半年間、営業活動ができず、売上高は約3億6600万円にとどまった。大幅減収により最終赤字は2億145万円に達し、債務超過へ転落。立て直しを図ったものの、資金繰りが限界に達し、今回の措置となった。

© 株式会社東京商工リサーチ