【登戸児童殺傷】「動機の解明なく、残念」 カリタス学園事務局長

報道陣の質問に答えるカリタス学園の高松広明事務局長=2日午前、川崎市多摩区

 川崎市多摩区の登戸駅近くの路上で5月、スクールバスを待っていた私立カリタス小学校(同区)の児童ら20人が殺傷された事件で、事件直後に現場で自殺した無職岩﨑隆一容疑者=当時(51)=の書類送検を受け、小学校を運営するカリタス学園の高松広明事務局長は2日、報道陣の取材に応じ、「動機の解明がなく、『何で』というのが分からなかったのは残念だ」と語った。

 同校はこの日が2学期の始業式。事件後はスクールバスを使わず市バスによる送迎で対応してきたが、この日からスクールバスの運行を再開させた。高松事務局長も同乗したといい、児童らは静かに座席に座り、表情も冷静さが保たれていたという。

 2学期初日の欠席者は10人程度で、このうち事件が原因と思われる欠席者は3人程度だった。事件前には週2日だった校内のカウンセリングルームの開設日を、引き続き毎日開くようにしたことも説明。「けがで介助が必要な児童や心理的ストレスを抱えた子どもに対してケアをしていきたい」と話した。

 書類送検までの3カ月については、「いろいろなことがあり、忙しく過ぎた。あっという間だった」と振り返った。 

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