スマートフォンを活用して災害が発生した際の情報収集について学ぶ講座が4日、富山商業高校で行われた。2年生38人がSNS(会員制交流サイト)で情報を集めながら、安全に避難所に向かう経路を探した。
災害発生時に情報通信を有効に活用する知識を習得してもらおうと、KDDIが高校生を対象に全国で実施。県内では昨年に続き2回目で、KDDIサステナビリティ推進室の八木美冴さんが講師を務めた。
架空の町で大規模地震が発生したと想定。生徒は用意されたスマートフォンのグループチャット専用アプリを使い、「火災が発生して道が通れない」「公民館は海抜が低いから津波が来たときの避難所には適さない」といった会話を交わしながら情報を集め、安全な避難経路を探して地図に書き込んだ。救助が必要な人たちの情報なども全員で共有した。
阿閉一樹さん(17)は「班員と協力して安全な避難経路を見つけられたが、実際の災害時は混乱してしまうかもしれない。講座で学んだことを生かして冷静に判断したい」と話した。
八木さんは「災害時は、ネット上にあふれる膨大な情報から適切なものを取捨選択する。日頃から正しい情報を見極める習慣をつけることが重要」と呼び掛けた。