介護現場の離職防ごう 交流サークルで心を元気に

交流会の準備を進める小島さん(前列右から2人目)ら「スペイン広場」メンバー

 介護現場で働く人の離職を食い止めようと、富山市内の介護事業所などに勤める介護福祉士らが、事業所の枠を超えて交流するサークル「スペイン広場」を発足させた。初の交流会を6日に開く。代表でケアマネジャーの小島康孝さん(46)は「孤立を防ぎ、福祉業界で働いてよかったと思えるよう、仲間同士で楽しめる場にしたい」と意気込む。 (社会部・室利枝)

 県内の介護現場は人手不足が続いている。富山労働局によると、7月の有効求人倍率は全職種が1.87倍に対し、介護関連は4.71倍。県内に4カ所ある介護福祉士養成校では、定員計160人に対して今年4月の入学者は98人だった。

 「福祉業界を活性化するために、現場の自分たちができることをやろう」。小島さんは、同じ職場で、同じ日本福祉大(愛知)出身の赤松直美さん(51)、西巻亜紀子さん(43)に声を掛けてサークルを発足。他の事業所も含め、社会福祉士や介護福祉士、福祉用具会社の相談員ら8人のメンバーが集まった。サークル名は、日本福祉大で学生の憩いの場となっている中央階段の通称「スペイン広場」にちなんだ。

 初回の交流会はお酒を飲みながら、今後の企画について自由にアイデアを出し合う。「趣味の楽器の演奏会でもいいし、陶芸体験やコスプレ大会でもいい。心が元気になる活動を企画したい」と小島さん。介護現場で働く人のほか、今後は養成校の学生にも参加を呼び掛けていくという。

 問い合わせは小島さん、メールaoifuta@icloud.com

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