アピタ魚津のドンキ化有力 新業態へ改装 候補店に

業態転換の候補になっているアピタ魚津店=魚津市住吉

 ユニー系列総合スーパーのアピタ魚津店(魚津市住吉)が、ディスカウント店「ドン・キホーテ」の品ぞろえや陳列手法を取り入れた新業態店「MEGA(メガ)ドン・キホーテUNY」に改装する店舗の有力候補に挙がっていることが、4日までに分かった。北陸3県ではアピタ福井店(福井市)が“ドンキ化”し、12月にリニューアルオープンする。魚津店の改装が決まれば県内初となる。

 ユニーを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は2023年までに、全国にある総合スーパー「ユニー」「ピアゴ」のうち、半数に当たる約100店舗を新業態の店舗に変える方針を示している。

 県内の商業関係者らによると、魚津店の運営会社がユニーから「UDリテール」に切り替わることを案内する通知が8月にあった。UDリテールは、新業態店を運営するPPIHの子会社。一部の関係者は「来年早くにも改装工事に着手する見通し」との説明を受けたという。

 北日本新聞の取材に対し、ユニーの広報担当者は「現時点で決まっていることはない。業態転換は全ての店舗を対象に検討している」と話した。業態転換のスケジュールは、来年2月までに改装される店舗が既に公表されている。来春以降の対象店は、年内に順次発表される見通しだ。

 PPIHによると、ドンキ化した店舗では、従来の来店者に若年層、男性客が加わり、売上高や客数が好調に推移している。同社は8月に静岡県のピアゴ、9月に三重県のアピタの各店舗を業態転換させ、リニューアルオープンすると発表。いずれも生鮮品の食料品売り場を充実させ、日用品や家電、雑貨などの総合ディスカウント店とする。

 業態転換について、県内の商業関係者からは「集客力が高まる。若者が集まる拠点になる」という期待の一方、「客層が変わり、常連客が離れるのではないか」との不安の声が聞かれた。

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