「みやんちょ商店街」に活気を 宣伝部「前向き隊」

アナウンスの練習に励む有浦さん(右)と林さん=平戸市宮の町

 長崎県平戸市北部にある宮の町の「みやんちょ商店街」で、商店主の妻でつくる宣伝部「前向き隊」(有浦良子隊長、9人)が録音したアナウンスが1日3回、約200メートルの通りに流れている。商店街のPRのほか、高齢者の特殊詐欺被害防止などを呼び掛ける張りのある声が明るく響く。
 同商店街は、郊外店の進出や後継者難が響き、最も多い時で30ほどあった店舗が16まで減少した。「さびしい町にしたくない」と、2012年に茶販売業の有浦さんが9店舗で隊を結成。これまではBGMだけだった放送に、商店街の人の声を流し、元気さもアピールしようと始めた。
 現在は月1回、店の特徴や一押し商品の紹介、平戸署と連携した防犯の呼び掛けを録音。これに加え「元気があれば何でもできる。前向き隊のお店をよろしく」「お年寄りや子どもを見かけたら優しい運転を」などとメッセージも盛り込んでいる。
 メンバーは、発声練習なども欠かせないという。4日は有浦さんと生花店を営む林友有子さん(52)が集まり、練習をした。有浦さんは「思わず足を運びたくなる商店街へ今後も趣向を凝らしていきたい」と話した。

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