外国人目線で高岡発信 就業体験中のベトナム人女性2人

社員と打ち合わせする(右から)ミンさんとチャンさん

 ベトナム人の女性2人が高岡市の情報発信に乗り出した。地元の建設会社で2カ月間インターンシップをしながら地域を巡り、外国人ならではの目線で魅力を発掘。SNS(会員制交流サイト)やホームページでお薦めの場所やイベントを紹介し、インバウンド(訪日外国人客)を呼び込む考えだ。(西部本社・七瀬智幸)

 インターンシップをしているのはベトナムの4年制大学を卒業したグエン・ヴォン・アイ・ミンさん(24)とグエン・クイン・チャンさん(23)。将来は日本での就職を希望しており、経済産業省の国際化促進事業の一環で来日した。塩谷建設(高岡市石瀬、塩谷洋平社長)が今月5日から11月上旬まで受け入れる。

 期間中は歴史文化豊かな高岡市をはじめ、県西部や金沢市などを訪れ、外国人の興味を引く観光地を探って情報発信する。2人は「実際に外国から富山に来ている旅行客にアンケートを取りたい」と意気込む。

 同社が11月にオープンさせるゲストハウスの整備にも、2人のアイデアを取り入れる。日本庭園がある小矢部市後谷の古民家を改修し、周辺の事業者と連携して「コト消費」のメニューも用意する構想。海外からの誘客に向け、おもてなし向上に意見を反映させる。

 ミンさんとチャンさんは同社が高岡市本町で運営するシェアハウスに住む。社員や富山大生が入居しており、学生、社会人、外国人が共同生活を通じて互いの価値観や文化に理解を深める機会にしてもらう。

 塩谷社長は「2人にはいろんな経験をし、友達をたくさんつくってほしい。会社としてもダイバーシティ(多様性)の推進につなげたい」と話した。

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