透析医療、災害対策を 県腎臓病協が研修会

人工透析患者らに災害時の対応について説明する盛田修一郎さん=8日午前、宮崎市・県総合福祉センター

 県内の人工透析患者らでつくる県腎臓病協議会(横山真三会長)の研修会は8日、宮崎市の県総合福祉センターであった。患者や家族ら約80人が講演を通じて、災害時の対応などについて理解を深めた。
 県内全域の会員を対象にした災害対策研修は今回が初めてで、同市の盛田内科クリニック院長・盛田修一郎さん(61)が講演した。盛田さんは「透析には電気と大量の水が必要だが、宮崎は水道の耐震化が進んでいない」と指摘。透析できる施設が多い沿岸部では、南海トラフ巨大地震など大規模災害が発生した場合、復旧が遅れると想定し「非被災地域の医療機関へ速やかに移るため、移動手段などを周囲と確認して」と自助や共助の重要性を訴えた。
 また、「災害時は電話などの通信手段が使えない場合が多く、迅速な情報収集が必要」と説明した。

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