子育て支援を雲仙市長に提案 母親らと懇話会

金澤市長(中央)と意見を交わす母親ら=雲仙市、千々石保健センター

 雲仙市で子育て中の保護者らが、市の支援策などについて意見を交わす「市子育て支援懇話会」が7日、同市の千々石保健センターであった。参加者はワークショップで支援策の改善点などを探りながら、金澤秀三郎市長に直接、要望などを伝えた。

 市は2016年度から、独自施策として第2子以降の保育料無料化を実施している。本年度から新規の事業を拡充し、15事業で構成する「新・子育て応援パッケージ」を始めた。施策について子育て世代の意見を直接聞こうと、懇話会を初めて企画。未就学児がいる母親ら23人が参加した。

 参加者は5班に分かれて、施策への感想や市への要望など自由に発言。「公園が少なく、管理も行き届いていない」「室内で遊べる施設がほしい」といった要望のほか、「働く場の創出が先では」「保育士の充実を」などの意見もあった。

 「保育無料化はとてもありがたい」「他市より充実している」など評価する声の半面、「いい制度があるのに周知不足」との意見が多く挙がり、市担当者は苦い表情。各テーブルを回った金澤市長に、参加者が「若者向けにアプリを作って発信してはどうか」と提案する場面もあった。

 金澤市長は「実際の声を聞けて大変貴重な時間だった。求められているものを施策に反映させていきたい」と感想。2児の母親で愛野町の吉田優佳さん(34)は「悩みを抱える母親らが、会員制交流サイト(SNS)などで相談できる場があってもいい。いろんな意見を聞けて勉強になった」と話した。

© 株式会社長崎新聞社