黒板脇にインターホン 防犯対策で小中28校に1050台

小中学校の各教室に設置されたインターホン

 大和市教育委員会は、全ての市立小中学校の教室や職員室などにインターホンを設置し、10月から運用を始める。児童生徒が巻き込まれる犯罪が全国各地で相次いでいることを受け、学校の防犯機能を高めることが目的。

 市教委によると、これまで小学校には1階と2階の各教室に非常ボタン、職員室に押された場所が表示される非常警報盤が設置されていた。ただ、想定外の事件も起きており、緊急事態の内容を把握していち早く対応するため、相互通話ができるインターホンの導入を決めた。

 設置したのは、教室、図書室や理科室などの特別教室、体育館、職員室。台数は小学校19校で計約700台、中学校9校で計約350台。教室では正面の黒板の脇に設けた。

 在室の教諭が専用のボックスを開け、受話器を取って職員室に直接連絡する。職員室が一時不在になることもあるため、教室間でのやり取りもできるという。

 また、不審者対策として各校に数本配備してきた刺股を大幅に増やす。小学校は全ての教室に、市立保育園や放課後児童クラブにも9~10月に順次配備する。教職員を対象に、相手を押さえ込むなどの使い方の習得訓練も実施する予定。

© 株式会社神奈川新聞社