夏のマーケットが終了してから一週間が経過し、各クラブが新戦力をメンバーに組み込んでいる。
様々な大型移籍が行われた2ヶ月であったが、その間に複数のメディアで継続的に報じられながらも実現しなかったものもあった。
そんな「大きな話題になったものの結局合意に至らなかった大型移籍」を『Mirror』が特集していた。
クリスティアン・エリクセン(トッテナム)
トッテナムの司令塔はスペインへの移籍を希望し、今夏メディアのインタビューで心情を吐露した。
レアル・マドリーの会長フロレンティーノ・ペレスは彼を獲得しようとしたが、ジネディーヌ・ジダン監督は強硬にポール・ポグバを希望していたことから、オファーが届くことはなかった。
ポール・ポグバ(マンチェスター・ユナイテッド)
フランスの先輩ジネディーヌ・ジダンは彼を求め、彼もレアル・マドリーへの移籍を希望していた。アジアへのプロモーションツアーの間にユナイテッド退団を示唆するコメントも発していた。
ただ、レアル・マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長は彼に1億5000万ポンド(およそ218.3億円)もの移籍金を費やすことに消極的だったのだ。クラブ内の権力争いの結果なのか、それとも資金が本当になかったのか。
ギャレス・ベイル(レアル・マドリー)
レアル・マドリーに戻ってきたジネディーヌ・ジダン監督は、人事に関して大きな発言権を望んでいた。アザールを獲得したあと、ベイルを本気で追い出したいと思っているようにしか見えなかった。
しかし唯一の選択肢であった中国との交渉は決裂。フロレンティーノ・ペレス会長は彼をタダで去らせたくはなかったからだ。ただ、ベイルはビジャレアル戦で2ゴールを決めるなど、むしろ復讐に燃えているようにも見える。
デヤン・ロヴレン(リヴァプール)
ローマやミラン、レヴァークーゼンが獲得に動いていた「世界最高DF」ロヴレン。ユルゲン・クロップ監督は彼をローンで放出することを拒否し、オファーを受け付けなかった。
ロヴレンは現在リヴァプールのセンターバックで最も年上でありながらも4番手。怪我人が出た場合は重要な存在になるだろうが、ロヴレン自身がその立場に1年間我慢できるかが鍵になる。
ネイマール(PSG)
一体何があったのか。バルセロナが再獲得に動いていたというネイマール。その交渉において明らかだったのは、2つの問題があったことだ。
第1に、バルセロナはグリーズマンやデ・ヨングを獲得したことですでにネイマールをストレートに買えるだけの資金はなくなっていたこと。第2に、ウスマヌ・デンベレが移籍を拒否したことだ。同時に譲渡される予定だったラキティッチやジャン=クレール・トディボは同意していたそうだが…。
ウィルフリード・ザハ(クリスタル・パレス)
クリスタル・パレスは間違いなく今夏のマーケットで彼を売るつもりだった。しかしワン=ビサカが高く売れたことによって、ザハをどうしても現金化しなければならない理由は消えた。
そして、ザハを求めていたアーセナルはニコラ・ペペに行き、エヴァートンが提出した7000万ポンド(およそ101.9億円)のオファーは安すぎるとして拒否された。ザハは締め切り48時間前に移籍要求を突きつけたものの、時間が足りないとしてクラブはそれも拒否している。
シュコドラン・ムスタフィ(アーセナル)
ウナイ・エメリ監督は、良いオファーが届けば彼を放出する可能性があることを認めていた。ファーストチョイスはダヴィド・ルイスとソクラティスであり、さらにカラム・チェインバースとロブ・ホールディングがいるからだ。
アーセナルは価格を2000万ポンド(およそ29.1億円)まで下げたものの、悲しいことにムスタフィにはそれでもオファーが来なかったそうだ。
パウロ・ディバラ(ユヴェントス)
ユヴェントスにおけるディバラのポジションは安泰ではない。しかし夏のマーケットにおいて彼のチャンスは多くなかった。
ディバラはマンチェスター・ユナイテッドに移籍することは正しくないとして拒否。トッテナムには前向きだったそうだが、肖像権収入の問題と締切日の早さから断念。PSGはネイマールが売れなければ獲得する気がなかったため、条件が揃わなかったのだ。