次はあなたの番かも?山でギアの盗難にあわないための超簡単な対策方法 先日あるヤマレコユーザーの荷物が、テントごと盗まれるという事件が起きました。調べてみると今回以外にも、山でも盗難や荷物の取り間違いは頻繁に起きているようです。しかし、山でギアの盗難にあると大問題。あなたの安全を脅かすことになる可能性も。そこで今回は、リスクから自分を守るために簡単にできる、山での盗難対策方法を見ていきます。

先日、山でとても悲しいことが起きました

先日あるヤマレコユーザーさんの投稿で、悲しいできごとを発見しました。
そのタイトルは、

テント、無くなりました。
引用:ヤマレコ/USOさん

というものです。

内容を簡単にまとめると、テントに荷物を置いたまま登山をしていたところ、テントやその中に置いていた荷物一式がなくなった(盗難にあった可能性あり)というものです。
※USOさんは盗難でなく、撤収されたという表現を使われています。

「自分は大丈夫」とは言い切れません!

こういったことが起きても、不思議と「自分は大丈夫」と思ってしまいますが、明日は我が身。

登山を楽しむ人同士、周りの登山者を疑いたくない気持ちもわかります。しかし残念ながら、悪意のある盗難が100%起きないとは断言できません。

また、悪意のある盗難以外でも山小屋で靴を取り間違えられるなど、自分のものを持っていかれる可能性もあるのです。

ギアがなくなる=命の危険につながる

例えばテントがなくなってしまっていた場合を想像してみてください。やっとの思いでテントに戻ったのに休める場所がなかったり、天候が悪化した時に逃げ込める場所がなかったりと、命の危険につながること考えられます。

登山靴がなくなれば下山すること困難になり、着替えがなくなると濡れた時の対処ができなかったり、食料がなくなるとエネルギー切れに陥ったりしてしまうなど、登山においてギアがなくなることは、単に困ったではすまないこともあるのです。

もちろん人のギアを盗んでいく人が悪いのですが、一番大切なのはあなたの安全。できることをして、盗難のリスクからギアを守りましょう。

ワイヤーロックで大切なギアを守ろう

今回はダイヤル式ワイヤーロックを使った、簡単にできる「盗難・取り間違え対策」を見てきましょう。

悪意を持った盗難には残念ながら100%完璧な対策と言い切れませんが、なにもしないのとは大きく違ってきます。また取り間違いであれば、鍵でロックしておくことで抑止可能。

①テントの入口に施錠!

テントを置いたまま頂上へアタックしたり、山小屋に買い物に行ったりなど、テントから離れることってありますよね?

そんな時は自宅の玄関に鍵をかけるように、テントのチャック部分に鍵をして入口を開けられないようにしましょう。

右側のニーモのテントのようなヒモタイプは、ヒモ自体が切られてしまう可能性もあります。ですが、まったく何もしていないテントよりは入口を開けるのに手間がかかるので有効です。

また、施錠以外にも「テントの目立つ場所に名前を書いたり、しるしをつける」という対策をとっている人も。名前を書いていても入り口があいていれば中のものを盗まれてしまいますが、転売目的でテントを盗むなどの行為は避けられそうです。

②ザックのデポ時も油断をしない

山頂付近の山小屋などにザックを置いて頂上に行く場合などの、ザックから離れる時も下記のようなことに注意が必要です。

①中身を持っていかれる
②ザックごと持っていかれる

ザックにチャックが複数ある場合、すべてのチャックをロックすることは難しいですが、メインで荷物を出し入れする部分だけでもケアしておくことが大切。
また、貴重品などは必ず身につけて持っていくようにしましょう。

ザックは布製品なので、悪意を持ってナイフを使えば切り裂けるというのが現実です。
ですが、少しでも切断されにくいアルミのような硬い素材の部分を通して固定したり、グループのザックをまとめたりして、盗む時に少しでも手間がかかるようにしましょう。

③山小屋では靴の取り間違いに注意

山小屋で多いのが、靴の取り間違い。新品のシューズを履いていったのに、ボロボロの靴にすり替わっているなんてこともあるようです。

そうならないために、自分の靴を鍵でまとめておきましょう。取り間違いであれば鍵がついていることで気づきますし、盗難であっても鍵をあけなければ履けないので狙われる確率も低くなります。
※絶対にワイヤーロックで他人のシューズを固定をしないでください

今回撮影に使ったダイヤル式ワイヤーロックは38g。少し重くなりますが、これで少しでもリスクが軽減できるのであれば、ザックに1つ入れておいても良いのではないでしょうか?

また、機会があれば周りの人にひとこと声をかけておくのも一つの手。あなた以外の人があなたのテントに近づいた時に不審に思ってもらえるかもしれません。

自分の身を守るためにできることはやっておこう

「登山をする人に悪い人はいない」という言葉どおり、お互い信頼しあって登山ができることがベストです。しかし、事実悲しいできごとが・・・。
ギアがなくなる事は、自分を危険にさらすことにつながる可能性があります。安全に登山を楽しめるように、自分の身を守れる準備をしましょう。

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