8月下旬に九州北部を襲った記録的な大雨の影響で、長崎県内の農業、道路、河川などの被害額が計約40億2千万円に上ることが12日、県のまとめで分かった。県は「市町と連携して速やかな災害復旧に努めたい」としている。
農政課によると、6日現在、農業被害は県北の佐世保市、平戸市、松浦市を中心に約16億2千万円。内訳は農道や水路、農地などの被害が14億8千万円。崖崩れや林道被害は1億3300万円だった。農作物の被害は620万円で、水稲が倒れ、アスパラガスが一部冠水するなどした。
一方、河川課によると、道路の崩壊や河川の護岸崩壊などの被害は約24億円だった。松浦市、平戸市、佐世保市など計107カ所で、被害額は道路が約18億円、河川が約6億円。同課によると、大雨による被害は年間200カ所前後だが、この大雨で年間の半分ほどの被害箇所数になったという。
長崎地方気象台によると、降り始めの26日午前0時から30日午前10時までの総降水量は、平戸で平年の8月1カ月分の降水量と比べ約3倍に相当する626.5ミリを記録。松浦では526.5ミリ。28日には「大雨特別警報」が出され、県北部を中心に崖崩れや浸水などの被害が相次いだ。
長崎県の被害40億円 8月の九州北部大雨、県北中心に
- Published
- 2019/09/13 00:00 (JST)
- Updated
- 2020/08/11 15:50 (JST)
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