雑居ビルでの男性死亡 殺人容疑で自首してきた知人を逮捕

階段踊り場で顔から血を流した男性が発見された雑居ビルを捜査する捜査員ら=12日午後、川崎市川崎区砂子2丁目

 川崎市川崎区砂子2丁目の雑居ビルで12日昼ごろ、顔から血を流した男性が発見され死亡した事件で、県警捜査1課と川崎署は13日、殺人の疑いで、東京都江東区、飲食店従業員の男(47)を逮捕した。

 逮捕容疑は、12日午前10時ごろ、同ビル3階の階段踊り場付近で、近くに住む土木作業員の男性(36)を押し倒し、頭を複数回踏みつけるなどの暴行を加えて殺害した、としている。男性の死因は、顔面骨折に基づく血液吸引による窒息死だった。

 同課の調べに対し、同容疑者は「死なせたことは事実だが、殺意はなかった」と、容疑を一部否認している。2人は知人で、11日夜から翌朝まで飲み歩いていたといい、「携帯電話がなくなり、(男性に)盗まれたと思って口論になった」と供述している。同容疑者の携帯電話は、犯行現場とは違う場所で見つかったという。

 同容疑者は12日午後9時半ごろ、ニュースを見て男性が死亡したことを知り、知人に相談した上で同署に自首した。

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