「狂言」をテーマに「能楽」に親しむ 能のカタチin山口 10月4日

▲「能楽」を身近に(写真は過去の一場面)

 約700年前から継承される世界最古の演劇と言われる能楽は、ここ山口でも江戸期までは盛んに行われていた。しかしながら現在では能に接する機会も減り、「難しい、敷居が高い、何を言っているのかわからない」などと感じる人が多いようだ。だが、事前に演目(物語)のあらすじや見どころを知り、シテが演じる人物の気持ちを理解すれば、より舞台に入り込むことができる。

 「もっと多くの人に『能楽』を楽しんでほしい」と、2015年から「舞」「日舞」などさまざまなテーマで開催されてきた「能のカタチin山口」の6回目が、10月4日(金)午後7時から9時まで、野田神社能楽堂(山口市天花1)で開かれる。

 今回のテーマは「狂言」。笑いの中にある、人間の喜怒哀楽が創り出す独特の世界観などについて、解説を聞いた上で観劇できる。雨天の場合、会場は山口県教育会館(山口市大手町2)に変更される。

 演じられるプログラムは、小学6年生の国語の教科書にも登場する狂言「柿山伏(かきやまぶし)」、仕舞「笠之段(かさのだん)」「半蔀(はじとみ)」、狂言「素袍落(すおうおとし)」。狂言を演じるのは、大蔵流の山本則俊、山本則重、山本則秀。一方、仕舞は観世流の今村嘉太郎と今村哲朗。さらに、開演前の6時半からは山口鷺流狂言保存会による狂言も演じられ、「素袍落」上演後には質疑応答の時間も設けられる。

 前売券は、一般4500円、大学生以下1500円で、YCAM、C・S赤れんが、山口観光コンベンション協会などで購入できる。当日券は、各500円高。

 関連イベントとして、会場となる野田神社能楽堂の「バックステージツアー」が開かれる。同能楽堂内の見学と、本公演の見どころなどを聞くことができる。日時は9月22日(日)午後1時からと3時からの2回で、参加料は1000円。申し込み・問い合わせは、主催する「山口で芸術に親しむ会」の米本太郎さん(TEL090-6406-0245、taroyonemoto@yahoo.co.jp)へ。締め切りは9月20日(金)。

 また、本公演を着物で鑑賞できる「キモノde狂言鑑賞」は、前売券購入者が対象。山口市菜香亭(山口市天花1)で着付けサービスが無料で受けられる。希望者は、10月3日(木)正午までに山口の街並を着物で歩こう会(yamaguchi.machinami.kimono@gmail.com)へ申し込む。着物を持っていない人には、一式レンタル(2800円)も用意されており、こちらの申し込みは山口市菜香亭(TEL083-934-3312)へ。

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