南砺で志功しのび愛染忌法要 棟方志功資料館

読経に合わせて手を合わせるヤマザキマリさん(右)や大原謙一郎さん(左)

 棟方志功をしのぶ愛染忌法要が13日、南砺市福光の棟方志功資料館で営まれ、参列者約80人が福光地域ゆかりの偉大な板画家の足跡に思いをはせた。

 同日は棟方の命日で、福光で暮らした住居「愛染苑」にちなむ。祭壇には棟方と疎開時代の棟方を支えた元福光町図書館長、故石崎俊彦さんの写真を並べ、棟方が好んだコスモスとオモダカを供えた。

 福光美術館・愛染苑友の会の辻澤功会長や片岸昭二福光美術館長、棟方の孫で棟方研究家の石井頼子さん(東京)、大原美術館名誉会長の大原謙一郎さん、漫画家のヤマザキマリさんらが出席した。光徳寺(同市法林寺・福光)の高坂道人住職が読経し、参列者が次々と焼香した。

 棟方が福光の情景を詠んだ短歌に黒坂富治元富山大名誉教授が曲を付けた「桑山も」を、黒坂さんの長男で富山交声合唱団会長の康之さん(富山市)らが披露した。

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