新人単独トップ7勝目 西武松本航、辻監督もうなずく「スピードガン以上のノビ」

7勝目を挙げた西武・松本航【写真:荒川祐史】

首位ソフトバンクにゲーム差なしと肉薄、優勝争いでの先発に「感謝しかない」

■西武 6-1 ロッテ(13日・メットライフ)

 西武の松本航投手が13日のロッテ戦(メットライフ)に先発し、7回2安打5四球無失点で7勝目を挙げた。首位・ソフトバンクに優勝マジックの点灯を許した直後の負けられない試合で大仕事を果たした松本航は「優勝争いの中で投げさせてもらえたことは感謝しかない」と安堵の表情を浮かべていた。

 力感のない、ノビのある直球が冴えわたった。初回、先頭の荻野に左前打を許したが、その後は7回2死からレアードに内野安打を許すまで無安打投球が続いた。自己最長イニングとなった7回には2死一、二塁とこの日最大のピンチを招いたが、代打・清田を三ゴロに仕留め7勝目を手にした。

 辻監督から「力んで投げるよりも、力を抜いて投げた方がノビのあるボールがいく」と助言され、感覚をつかんだ。前回先発した5日のオリックス戦(神戸)から、ワインドアップをやめセットポジションでの投球に変え、6回で9三振を奪っていた松本航。この日も四球で走者を出しながらも、要所で投じた勝負球がことごとくコースに決まり、三振の山を築いた。「指のかかり、フォームのバランスも一番良かった」と汗を拭った。指揮官も「低めに、コースに投げられた。スピードガン以上のノビがある気がする」と成長著しい右腕の好投に目を細めた。

 7勝目を挙げ、今年の新人選手の中では6勝を挙げている上茶谷(DeNA)を抜いて単独トップとなり、「新人の中では一番を取りたいと思っていた。次も勝ちたい」と目を輝かせた。松本航の快投もあり、チームは首位・ソフトバンクと再びゲーム差なしまで肉薄。松本航は「次に向けてしっかり準備をして、次に投げるときも自分の仕事がしっかり果たせるように頑張ります」と力強く意気込んでいた。(安藤かなみ / Kanami Ando)

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