心行くまで総踊り 城端むぎや祭最終日

大勢の観客の前で麦屋節を披露する西上町の踊り手=南砺市城端

 南砺市の第69回城端むぎや祭は15日、最終日を迎え、城端中心部の西町通りで締めくくりの総踊りを繰り広げた。天候に恵まれた2日間の祭が終わるのを惜しむように、地元住民の踊りの輪に観光客が次々と参加。一体となって五箇山民謡の調べと共に夜更けまで舞い続けた。

 踊り手たちが地方(じかた)を乗せたやぐらを囲み、麦屋節に合わせて踊ると、哀愁を帯びた音色に誘われて観光客が続々と輪に加わった。最初は慣れない所作で笠(かさ)踊りをしていた観光客も、次第にきびきびとした動きになり、住民と一緒に麦屋節に乗って踊った。参加者には、城端むぎや祭協賛会と北日本新聞社がつくった「むぎや節新歌詞」を染め抜いた記念手拭いが配られた。

 総踊りに先立ち、むぎや踊りパレードがあり、地元の婦人会員ら約120人が国道304号を町流しした。

 最終日はこのほか、むぎや踊り競演会が城端別院善徳寺と城端伝統芸能会館じょうはな座であり、街並み踊りも4カ所で行われた。

 むぎや祭は同祭協賛会主催、北日本新聞社共催。(福光・城端支局長 湯浅晶子)

そろいの鮮やかな衣装で登場した踊り手
古い街並みの通りで四ツ竹節を披露する女性の踊り手
善徳寺の舞台で切れのある笠さばきを見せる栄町の踊り手
観光客と地元の踊り手が心行くまで楽しんだ総踊り=南砺市城端

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