伝統の妙技 流鏑馬に歓声

射手が次々に的を射抜いた流鏑馬神事=鎌倉市の鶴岡八幡宮

 鎌倉市雪ノ下の鶴岡八幡宮で16日、例大祭恒例の「流鏑馬(やぶさめ)神事」が執り行われた。来場者は伝統の妙技に見入っていた。

 長さ約250メートルの馬場に、55センチ四方の的が3カ所設置された。馬場を一直線に駆け抜ける馬上から、鎌倉時代さながらの狩装束に身を包んだ射手が次々に的を射抜いた。「パーン」と大きな音が響き、来場者からは拍手と歓声が沸き起こった。

 夫の進さん(42)、長女の葉奈ちゃん(3)と訪れた平野元子さん(41)=逗子市=は「的の前で技を見られ、迫力があった。子どもも射抜く姿のまねをして喜んでいた」と笑顔で話した。

 鶴岡八幡宮の流鏑馬神事は1187年、源頼朝の臨席で行われたのが起源とされる。神事後、子どもが馬術の上達具合を披露する「布引(ぬのひき)」も行われた。

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