台風翌日取材~取材が始まる前のリラックストーク~
北澤:昨日は大丈夫だった?
坂田:あ、はい! 爆睡してたんでなんもわかんなかったっすね(笑)。
北澤:(笑)あれでよく寝れたねぇ!
坂田:めちゃくちゃ眠れましたね(笑)。
新ネタ100本ライブ
北澤:俺、100本ライブの方は全然知らないんだよね。
坂田:あ~そうっすよね。8月中旬くらいに準々決勝が終わるじゃないっすか。(キングオブコント)で、やさしいズ・タイ(よしもと所属芸人)とずっと6年くらい一緒に住んでる同期なんすけど、アイツが5、6年くらい準決勝いってるんすけど。
北澤:そうだね。やさしいズいってるねぇ。
坂田:なんかその度に…“グッ”ってなるんすよ。アイツも毎回、僕に報告してくるんで。
北澤:なるほどね。一緒にいるしね。
坂田:今年はアイツら行くんじゃねぇか? ってくらいブーストあって、それで本当に…。だから、なんか複雑なんすよ。決勝いって欲しい気持ちもあるし、行くなよ! って思う気持ちもあるし…。
北澤:まぁまぁ、そうだよな。難しいよね…。
坂田:だから、無でいるようにはしてたんすけど…アイツから準決勝後にLINEで連絡きて、いった! って。もう、たまらんな! って(笑)。
北澤:(笑)
坂田:もう、本当にたまんなくってなんかもういいやって。そん時に来年しかないなって、俺の人生で。それで、すぐに同期の作家と信清(相方)呼んで会議して。バイキングの小峠さんがキングオブコントで優勝したときに“年間50本を2年間やって100本作ってできたネタ”って言ってたのを思い出して、だったら俺たちは倍速でやろう! って。そんで、100本やります!ってTwitterに投稿したら周りの人たちがザワザワしてて…。
北澤:いや、するよ! したよ!(笑)
坂田:なんか、川瀬(よしもと所属芸人ゆにばーす)もあんま人と話さないのに「マジでアレやんの?」って聞いてきたり…めちゃくちゃいろんな人に言われたんで、もう後に引けなくなっちゃいまして、ね(苦笑)。
北澤:(笑)そうだよね。ちょっとねぇ…(苦笑)。
坂田:あんな反響あるとも思ってなくて…あ、ヤバッ! って(笑)。だから、有言実行で実際にやろう! ってなったんで、もう本当に大変でしたね。なにから始めたらいいのかもわからないし、9月から始めて12月まではめちゃくちゃ体調崩しましたね! 体調というか…精神を。
北澤:(爆笑)いや、本当にわかりやすく肌とか荒れてたよね?
坂田:(笑)完全に人前に出られる顔じゃなかったんで…。
北澤:そうだねぇ。アレはちょっと…酷かったよね。
坂田:眼も充血してたし…。
北澤:なるほどね! そこがきっかけで新ネタ100本ライブが出来たんだね。
坂田:はい。もう、たまらない気持ちで…。やさしいズはもちろん、ゆにばーすやダンビラムーチョ(よしもと所属芸人)もみんないってて。過去の栄光に浸ってた訳じゃないんですけど、同期の中でもトップくらいの勢いで。
北澤:そうね。そうゆう印象あるね。
坂田:なんか、自分で言うのもアレなんすけど…同期の中でもリーダー的なノリだったんですよ。
北澤:なるほどね(笑)。
坂田:人柄というか、キャラ的なのもあって。なのに、その時に同期でもめちゃめちゃザコい方だぞ、オレ!って。
北澤:(爆笑)
坂田:周りのみんながめちゃめちゃ伸びてるのに、全然オレたち伸びてねぇなってなっちゃって。
北澤:そんな想いがあっての新ネタ100本かぁ…。ただ、コントで100本って本当に大変だよね?
坂田:そうなんすよ。変に衣装とか小道具とかお金とか…面倒くさくないっすか?
北澤:あ~…面倒くさいよねぇ。
坂田:でも、ケチったらな…みたいな。ノルマの100本じゃなくて、優勝するための100本だからって言って、コレにお金かけないとダメだろ! とか言って…マジでめちゃくちゃお金もかかりましたね(笑)。1回しか着てない衣装とかもあるし(笑)。
北澤:(笑)…本当に大変だな。俺だったら絶対に100本なんてやらないよ? ぜ~ったいに!!! 単独するけど、新ネタはだいたい月に2、3本を作るくらいだし…。コントで100本作るって難しいじゃん? 100本作るって…。だって、前にいいネタができるとそれに囚われ過ぎちゃうし、そのパターンを繰り返しちゃったり、あの感じが良かったからあの感じのネタをまた作りたいな、とか。何回も同じパターンでやっちゃいそうになるんですけど…漫才ってそれができるじゃん? 例えば、昔のネタに入ってたボケを入れたりとかね。ただ、コントでそれをやっちゃうと、なんか冷めちゃうというか…。
坂田:いや、本当にそうなんすよ!
二人:ねー!(笑)
北澤:「あ、コレあのネタのボケじゃん!」で終わっちゃう。だけど、漫才ってそれがあった方がお客さんが楽しめたりするんだよねぇ。だから、コントで100本はなかなか…できないよ。
坂田:漫才ズルいっすよねぇ~…。今回ので本当に思いましたね。
二人:(爆笑)
坂田:僕、漫才めちゃめちゃ好きなんすけど。
北澤:だって、元々は漫才もコントも両方してたでしょ?
坂田:はい。両方してましたね! 漫才って技術勝負なところがあって、コントって正直、技術が全然なくても発想の一発でイケるというか…。
北澤:そうねぇ。
坂田:センスとか発想はコントの方が必要な気がするんすけどね。だって、例えば『娘さんをください』みたいな設定のコントやって中身全然違うのに最初の絵面が同じだったら「あ、この間と同じネタですね」とか言われるんすよ?
北澤:あ~! そうだね。そうそう、本当にそうなるのよ!
坂田:…漫才なんてそんなこと言われないのに。
北澤:(笑)う、うん。そうだね。毎回、同じ衣装だったりするからね?(笑)
坂田:だから、なんかいいなぁって。
二人:(笑)
ネタをあげるライブ
北澤:ネタをあげるライブをよしもとだけで最初やってたんだよね?
坂田:そうすね。
北澤:それで、同じ事務所だけじゃなくていろんな事務所の人とやった方がいいんじゃないか? って今年の6月頃かな? 話したの。
坂田:ん~、4月頭頃じゃないっすかね? 多分。北澤さんとしずる・村上さんとのイベントが終わったくらいで、確か。
北澤:あ~、そうかも! なんかこのままだと、変なゾーンに入っちゃいそうな気がして…普段、サンシャインが書かないようなネタをやった方がいいんじゃないかって思って、それでやったんだけど…よかったのかな?(笑)
坂田:よかったっすね。マジで。
北澤:ネタをあげるライブを通して知ったのは、信清の演技の上手さ。みんなそうゆうの知らなかったから。僕らにとってもいい経験? 知れる機会になりましたね。
坂田:(笑)アイツはめちゃくちゃ嬉しかったんだと思いますよ。その終わりで、皆さんが「信清、すごいイイね!!!」ってめちゃくちゃ言ってくれてたんすよ。で、今までのオレだったら…ムカついてたんで。
二人:(爆笑)
坂田:まあ、地元から一緒で仲もいいんで…(笑)。「オレがいいのはみんな言わないんだよ?それを知った上で、お前のハードルがめちゃくちゃ低いから褒めてもらえただけだぞ? お前、自惚れんなよ?!」とかまで言ってたんすよ。アイツは全然、自惚れてもないし、そんな感じも全然ないのに。
北澤:そうだよね(笑)。信清はそのままだからね。
坂田:そうなんすよね…。もう、自分へのムカつきとかも全部アイツに当たってたんですけど、今回それがなかったんすよ! 普通に「あ、良かったな!」って。褒められてる信清見ても「良かったな!」「お~! すげぇじゃん!」って…。マジで人として成長しましたよ!
二人:(爆笑)
坂田:周りの人たちの愛と支えのお陰でコントもできたり、成長もできましたね。(笑)無駄な尖りがなくなりましたね、本当に!
北澤:(笑)そうね! 尖ってる場合じゃないよね。
坂田:尖って相方にいろいろ言ってる場合じゃねぇなって。アイツも多分、いろいろ経て今になってるんだと思うんすけど。
北澤:多分、今までの芸歴の中でこの1年が信清と一緒にいる時間が1番長かったんじゃない?
坂田:そうですね。死ぬほど…(笑)。
北澤:(笑)信清って台本とかの覚えめちゃくちゃ速いよね? よしもとの人ってみんなそうなのかもしれないんだけど…2人ともめちゃくちゃ速くて、台本渡して1日、2日くらいで全部覚えてくるから、本当にすごいよ。
坂田:いや、なんか…その辺は本当に鍛えられましたね。絶対に。覚える速度とかも。
北澤:ね! 本当に速くって…。
坂田:なんていうか、コツじゃないっすけど…。そうゆうのは染み込みましたね。あとは、他事務所の方が作るネタがめちゃくちゃ面白かったんすよ! 新鮮で! なんなら、本当に全部、勝負ネタになるんじゃないか?! ってくらいめちゃめちゃ面白くて! ニュークレープのナターシャさんのネタは最後、感動系になってて…。なんか、本当に、単独ライブみたいな感じになってて。
北澤:(笑)
坂田:なんか、めっちゃいい感じの空気で…。いい感じやなぁ~っていう空気がずっとありましたよね?!(笑)
北澤:確かに。あった! 実際にいい感じだったしね。
坂田:終わってからなんか“同士”って感じましたね…って、僕らはネタもらってる側なんでなんか申し訳ないんすけど、ね。なんだかんだ、ライバルじゃないっすけど…同じ事務所とか他事務所とかそうゆうの関係なく、こんなにいろんな人に良くしてもらえたのは本当に有難くて…。
《後編》へつづく ※9/21(土)以降公開予定