条例案提出延期へ ペット火葬施設廃止で横須賀市長

横須賀市の上地克明市長(資料写真)

 神奈川県横須賀市のペットなどを火葬・焼却する小動物火葬施設の廃止について、上地克明市長は18日、市民らの理解を得るため、当初、市議会12月定例会に予定していた関連条例案の提出を延期する考えを示唆した。

 同日開かれた市議会9月定例会本会議で、藤野英明氏(無会派)の一般質問に答えた。

 市は焼却炉の老朽化に加え、地元住民から炉の更新を望まない意見が出ていることなどを理由に、来年3月末で施設を廃止する方針を固めている。これに対し、市動物愛護協会が反発し、撤回を求める要請書を提出したほか、反対の署名を集めている。

 反対の声が相次いでいることを踏まえ、市民向けの説明会を開催すべきとの質問に対し、市長は地元住民や協会に「再度、廃止の経緯や今後の対応について丁寧に説明させてもらう」と説明。市民向けにはホームページに経緯などを掲載するとした。

 藤野氏は関連条例案提出の延期を要望し、市長は「(市民や協会に)理解を得られるよう努め、対応していきたい。その上で考えさせてもらいたい」と答弁。延期を明言するよう求められ、市長は「明言は避けるが、そう理解をしてもらって結構」と述べた。

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