ド・ド・ドリフの大爆笑〜♪ 20年変わることのなかった伝説のオープニング 1983年 2月15日 フジテレビ系「ドリフ大爆笑」でお馴染みのオープニングが初めて放送された日

1983年2月15日は何の日か、おわかりの方はいるだろうか? フジテレビが誇るドリフターズの冠番組『ドリフ大爆笑』における伝説のオープニングが初放送された日なのだ。

このオープニングに使われている曲、もともとは徳山璉(とくやま たまき)が歌っていた「隣組」という曲を替え歌にしたものが1977年から使われ、放送が開始。そして1983年にはお馴染みの映像と共に、なんと20年もの間変わる事なく放送されていた。

20年と聞くと、大した事ないか… と思いきや決してそうではない!子供が生まれて成人するまでの間、定期的にオンエアされるのである。

物心がついた頃からこの映像を観ていた方も多いと思う。その20年間に皆、小学校、中学校、高校、短大、専門学校を卒業、もしくは大学入学、卒業、就職した頃合いになっても目にする、“お約束” の映像。これは実に凄い事だ。皆がネタにしていたし、最後の方はドリフのメンバーすらもネタにしていたように記憶している。

1983年といえば中森明菜、松田聖子、サザンオールスターズ、カルチャー・クラブにフィル・コリンズ等が流行っていて、テレビや映画では、『E.T.』『フラッシュダンス』『南極物語』『おしん』『ふぞろいの林檎たち』なども話題になっていた時期だ。

そして、『ドリフ大爆笑』のオープニング映像が変わった2003年は浜崎あゆみ、Kinki Kids、SMAP、CHEMISTRYなどが流行っていた時期。そう、この20年間、『ドリフ大爆笑』は、ブレることなく同じ映像をオープニングとして放送していたのだ。

アニメならキャラが変わらないが、ドリフの面々は生身の人間だ。

最初の数年は、ほとんど気にしてなかったと思うが、5年経ったあたりから「いい加減、変えろよ」みたいに空気になっていたように思う。

これが10年も経つと、「志村といかりや、髪の毛フサフサだな」とか「スクールメイツ髪形古いよ…」とか地味に突っ込むようになっていった。

さらに15年も経つと、揚げ足を取るかのような見方に変わっていき、「カトちゃんの動きが軽やかだな」とか「志村、愛想わりぃんだよな」「後ろで笑ってるおばさん達はもう引退してんだろうな」とか意地悪な見方になっていく。

17~18年も経つと、もう何も思わなくなり、ありのまま全てを受け入れ『大爆笑』を観てる状態だったように覚えている。

DVD など映像商品化がされる時代になり、また、CS 放送でも『ドリフ大爆笑』を観る機会が増えている。そんななかで1983年からのオープニングが流れるわけだが、今の時代に観て思うのは「こういうのもありだよなあ」という事。

人間に歴史あり、テレビに歴史ありだが、無理して変えなくてもいいものもあるのだ。だって、それも歴史になるのだから、あえて変えないっていう事も、実は凄い事なのです。

ちなみにドリフの音楽は今でも人気があるが、このオープニングは音源化されていません…。

カタリベ: 鳥居淳吉

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