■優勝争い一歩後退
大相撲秋場所11日目は18日、東京・両国国技館であり、西前頭2枚目の朝乃山(25)=富山市呉羽町出身、高砂部屋=は、東前頭筆頭の北勝富士(八角部屋)に押し出しで敗れ、8勝3敗と優勝争いから一歩後退した。2敗で並んでいた5人のうち3人が敗れ、2敗を守った関脇貴景勝(千賀ノ浦部屋)と平幕明生(立浪部屋)がトップに立った。朝乃山は「体は動いているので切り替える」と前を向いた。
立ち合いでは前に出た。右はず押しで逆に攻め込まれると、右に回り態勢を立て直そうとしたが、はたいたところを押し込まれた。
取組を終えた支度部屋では目を閉じて上を向いた。「慌てて引いてしまった。悪い癖。負けるなら前へ出て負けたかった」。これまで貫いてきた前へ出る相撲ができなかったことを悔やんだ。それでも、一歩後退したことで「今日は動きが硬かったが、明日からは楽に行く。トップに付いていくだけ」と切り替えた。
12日目の19日の対戦相手は東前頭3枚目の大栄翔(追手風部屋)。これまで6連敗とあいくちが悪く、優勝争いにとどまるため、真価を問われる一番となる。 (東京支社・楠浩介)