宮崎政経懇話会(宮崎日日新聞社、宮日文化情報センター主催)の第390回県央地区例会は19日、宮崎市の宮崎観光ホテルであった。グローバルウォータ・ジャパン代表で、国連テクニカルアドバイザーの吉村和就さん(70)が「世界と日本の水環境問題~水道法の改正、どうなる日本の水道は」と題して講演した。
吉村さんは、地球上の水のうち安全ですぐに飲める水は0.01%しかなく、「2030年には世界の水需要に対して40%不足すると国連は警告している」と指摘。日本は四方を海に囲まれ、水資源に恵まれているものの、「温暖化により水不足や水質汚濁などが深刻化する」と見通した。
国内の水道事業の課題については、人口減少に伴う水道料金の収入減や配管の老朽化などを挙げ、「人、物、金がない三重苦」と強調。水道事業を民間に委託しやすくする昨年12月の水道法改正に触れ、「現在は原則市町村が個々で運営しているが、今後は自治体間の広域連携や官民連携が求められる」と訴えた。
吉村さん(国連テクニカルアドバイザー)講演 宮崎政懇県央地区
- Published
- 2019/09/20 06:00 (JST)
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