暴力団に「祝儀」 現金渡した神輿会に勧告 県公安委員会

神奈川県警本部

 暴力団幹部との懇親会で金銭を受け渡したとして、県公安委員会は20日、県暴力団排除条例に基づき、いずれも県内の神輿(みこし)会4団体と飲食店経営者の女性(57)、指定暴力団稲川会系幹部で無職の男(70)に、暴力団に資する行為をしないようそれぞれ勧告した。県警暴力団対策課によると、神輿会への勧告は県内で初めてという。

 同課によると、4月11日午後7~10時ごろ、女性が経営する県内の飲食店で、幹部の男が自身の昇進を祝う懇親会を開催。神輿会10団体の代表者ら約50人が参加し、うち地元の4団体がご祝儀として現金5万円を渡した。地元住民が情報提供し、発覚した。

 神輿会の代表者はいずれも、「祭りで神輿を担いだ時にもめ事になることがあり、その際に暴力団に助けてもらうため」と話しているという。

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