
日韓関係悪化による韓国人観光客激減に伴い、対馬市は年内にも、国内誘客に向けた観光キャラバン隊を関東や関西に派遣する。観光関連業者との意見交換会で20日、市が方針を示した。
意見交換会には市内で宿泊や交通、飲食に携わる約50人が参加。市観光商工課の担当者は国外からの誘客について「これまで韓国一辺倒だった。今後は台湾や香港などへのアプローチもしていきたい」と説明した。
国内誘客は、県と連携して観光キャラバン隊を結成し、PRをする。参加者からは「国内から対馬への航空運賃が高いのが問題。格安航空会社(LCC)もあるので国に働きかけるのも手」「修学旅行の誘致を」などの声があった。
韓国へのキャラバン隊派遣に対しては「実施するべき」「逆効果になりかねない」との意見が交錯した。
比田勝尚喜市長は「(日韓関係悪化の)収束を願うことしかできない中、国内へのキャラバン隊派遣は最善策。旅行代理店などを巡り、対馬への誘客を図りたい」と取材に答えた。
市は27日の定例市議会最終本会議に、国内へのキャラバン隊派遣などを含めた補正予算案を提案する。