鎌倉市内の三つの海水浴場(材木座、由比ガ浜、腰越)の今夏の来場者数が35万5千人で、記録が残る1963年以降、最少だったことが19日、分かった。7月に気温が上がらず、盆時期に台風が接近したことなども響き、前年からほぼ半減した。
同日開かれた市議会観光厚生常任委員会で、市が報告した。
海水浴場が開設された7月1日から8月31日までの海水浴客数は、猛暑だった前年の70万人から49.3%減った。
原因について、市観光課は冷夏を挙げて「7月の平均気温が27.8度と涼しく、開設期間の平均気温も昨年より1.5度低かった」と説明。委員からは天候に左右されないよう、海岸の魅力を発信する方法を検討すべきとの意見が出された。
砂浜での飲酒や音響機器の使用などを禁止した条例に基づく注意件数は、計5793回で昨年より1955件減ったが、海水浴客数に占める注意人数の割合は昨年より約2.4ポイント増の3.4%だった。同課は「条例適用から5年目を迎えたが、依然として注意を続けている状況」と総括し、「今後も誰もが楽しめるファミリービーチを目指して取り組む」とした。